| 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 104-130-124-1319/1677 | 6.2% | 14.0% | 21.3% | 75% | 77% |
ホッコータルマエは日本競馬で初めてダートGIを10勝した名馬です。種牡馬としても2025年に初の地方競馬リーディングサイアーに輝き、総合でもトップ10に入りました。
ただし、その主舞台は地方競馬です。JRAのダートはスピードと早い完成度が問われるのに対し、この血統が得意とするのはタフさと使い込んでの上積み。JRAでは活躍の条件がかなり限られるのが実情です。
だからこそ、狙える条件を絞り込む価値があります。鍵は「距離」「前に行けるか」「クラス」の3点です。
この産駒は単勝回収率が派手に跳ねる条件が多いのですが、中身を見るとほとんどが少数の大穴によるものです。たとえば牝馬の距離短縮は単勝回収率331%ですが勝ち馬は6頭、札幌ダートは327%ですが6頭しかいません。
そこで本記事では、こうした大穴1本で膨らんだ数字は買いにせず、勝率・複勝率と「勝ち星が何頭に散っているか」で買い条件を選びました。
| 区分 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| ダート | 101-128-122-1237/1588 | 6.4% | 22.1% | 75% | 79% |
| 芝 | 3-2-2-82/89 | 3.4% | 7.9% | 66% | 45% |
出走のほぼすべてがダートで、芝は勝率3.4%とほとんど通用しません。父自身がダート一筋だったとおり、産駒も生粋のダート血統です。
芝に出てきたら、まず消しでよい産駒です。
| 距離 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| ダ1200m以下 | 14-16-20-219/269 | 5.2% | 18.6% | 199% | 87% |
| ダ1300〜1400m | 6-8-4-167/185 | 3.2% | 9.7% | 31% | 53% |
| ダ1600m | 7-6-13-78/104 | 6.7% | 25.0% | 31% | 102% |
| ダ1700〜1800m | 58-74-69-620/821 | 7.1% | 24.5% | 56% | 77% |
| ダ1900m以上 | 16-24-16-153/209 | 7.7% | 26.8% | 55% | 89% |
距離が延びるほど良くなります。ダート1700〜1800mが勝率7.1%、1900m以上は勝率7.7%・複勝率26.8%で、ここが主戦場です。父もダートの中長距離でGIを勝ち続けた馬でした。
逆にダート1300〜1400mは勝率3.2%・複勝率9.7%と苦手です。スタミナとパワーで押し切るタイプなので、スピード勝負の短距離では分が悪くなります。
なお、ダ1200m以下の単勝回収率199%は一部の大穴が生んだ数字で、勝率は5.2%どまりです。狙って獲れる条件ではありません。
出馬表の段階で判定できる買い条件を3つに絞りました。①は脚質、②は距離、③はクラスと、別々の切り口です。
| 前走4角 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 逃げ(1番手) | 11-13-10-58/92 | 12.0% | 37.0% | 41% | 92% |
| 先行(2〜4番手) | 34-32-25-225/316 | 10.8% | 28.8% | 53% | 64% |
| 中団(5〜9番手) | 23-36-47-380/486 | 4.7% | 21.8% | 37% | 68% |
| 後方(10番手以下) | 18-33-27-404/482 | 3.7% | 16.2% | 125% | 93% |
いちばんはっきり効くのが前走の位置取りです。前走で4角5番手以内につけていた馬は勝率11.2%で、産駒全体の6.2%を大きく上回ります。勝ち星も40頭に散っており、再現性があります。
ダッシュ力に秀でたタイプではないため、前に行けている馬は「それだけの力がある」というサインになります。反対に中団・後方だった馬は勝率5%を切ります。
後方勢の単勝回収率125%は、たまに飛んでくる大穴によるものです。勝ち切る形ではないので、複勝や連下で拾う程度にとどめます。
距離は長いほうが持ち味が出ます。とくに前走で前につけていた馬と組み合わせると強力です。
前走4角5番手以内 × ダート1900m以上なら勝率14.5%・複勝率33.7%まで上がります。タフさが問われる長めの距離で、前で運べる馬を選ぶのがこの産駒の王道です。
ダート1700〜1800mでも、前走先行だった馬なら勝率12.3%・複勝率35.6%と安定します。
| クラス | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 新馬 | 9-7-7-99/122 | 7.4% | 18.9% | 92% | 80% |
| 未勝利 | 43-55-48-405/551 | 7.8% | 26.5% | 128% | 100% |
| 1勝クラス | 26-30-35-452/543 | 4.8% | 16.8% | 37% | 63% |
| 2勝クラス | 11-26-22-194/253 | 4.3% | 23.3% | 35% | 67% |
| 3勝クラス | 5-9-7-91/112 | 4.5% | 18.8% | 28% | 58% |
クラス別に見ると未勝利戦が勝率7.8%・複勝率26.5%と最も良く、勝ち星も42頭に分散しています。ダートに限れば勝率8.1%です。
一方で1勝クラス以上は勝率5%を割り込みます。JRAの上のクラスでは相手が強くなり、この血統の持ち味が通りにくくなるということです。上級条件で人気を背負っているときほど慎重に見ます。
位置取りに加えて、前走からの距離変更でも差が出ます。
| 前走からの距離 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 短縮 | 18-21-33-257/329 | 5.5% | 21.9% | 132% | 98% |
| 同距離 | 51-58-54-529/692 | 7.4% | 23.6% | 46% | 66% |
| 延長 | 18-35-22-284/359 | 5.0% | 20.9% | 67% | 79% |
いちばん信頼できるのは同じ距離で使われている馬(勝率7.4%)です。条件を動かさず、慣れた距離で続けて使われている馬が堅実に走ります。
前走の位置取りと掛け合わせると、さらにはっきりします。前走で逃げていた馬は同距離で勝率15.6%・短縮でも15.4%と高く、先行馬も同距離で勝率11.8%です。ところが逃げていた馬でも距離を延ばすと21走して勝ち星ゼロ。距離延長は前に行けていた馬でも割り引きます。
中団・後方だった馬は、距離を動かしても上向きません。短縮組の単勝回収率132%も、後方からの大穴が押し上げた数字です。
| 馬場 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 良 | 70-91-78-847/1086 | 6.4% | 22.0% | 92% | 80% |
| 稍重 | 25-17-27-231/300 | 8.3% | 23.0% | 57% | 67% |
| 重 | 5-16-12-110/143 | 3.5% | 23.1% | 18% | 83% |
| 不良 | 1-4-5-49/59 | 1.7% | 16.9% | 4% | 124% |
ここは評判と実態がずれているところです。稍重は勝率8.3%と良馬場より上がりますが、重は勝率3.5%・単勝回収率18%、不良は勝率1.7%・単勝回収率4%まで落ちます。
「道悪巧者」とひとくくりにされがちですが、正しくは少し湿った程度までが買いです。水を含んで軽くなった砂ではスピード勝負になり、パワーで押し切る持ち味が出せません。
ただし重は複勝率23.1%と、2着・3着にはきちんと来ています。重は「頭では買わず、連下まで」と割り切るのが実戦的かなと。
いっぽう不良は複勝率16.9%と、連下でも足りません。複勝回収率124%は大穴が押し上げた数字で、最高配当を1本除くと81%まで下がります。
| コース | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 中山ダート | 21-22-21-208/272 | 7.7% | 23.5% | 76% | 88% |
| 新潟ダート | 11-12-11-110/144 | 7.6% | 23.6% | 81% | 66% |
| 東京ダート | 14-14-18-182/228 | 6.1% | 20.2% | 33% | 90% |
| 中京ダート | 8-18-12-136/174 | 4.6% | 21.8% | 22% | 76% |
力の要る小回りが合います。中山ダートが勝率7.7%で、なかでも中山ダート1800mは勝率8.7%・12頭に分散した堅い数字です。新潟ダートも勝率7.6%と安定します。
札幌ダートは勝率14.3%・複勝率44.9%と破格ですが、こちらは49走・勝ち馬6頭とサンプルが小さく、単勝回収率327%も大穴込みです。見かけたら注目、という位置づけにとどめます。
反対に中京ダートは勝率4.6%と伸びません。
| 母父 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| エンパイアメーカー | 10-12-4-67/93 | 10.8% | 28.0% | 45% | 53% |
| マンハッタンカフェ | 7-5-5-70/87 | 8.0% | 19.5% | 49% | 58% |
| ネオユニヴァース | 5-3-5-73/86 | 5.8% | 15.1% | 170% | 69% |
| ゴールドアリュール | 3-6-13-84/106 | 2.8% | 20.8% | 19% | 62% |
母父にパワーのある米国型が入ると良く、母父エンパイアメーカーは勝率10.8%と最も安定します。
逆に同じダート血統でも母父ゴールドアリュールは勝率2.8%と噛み合っていません。母父ネオユニヴァースの単勝回収率170%は大穴によるもので、勝率は5.8%どまりです。
| 騎手 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 岩田望来 | 5-3-6-12/26 | 19.2% | 53.8% | 98% | 138% |
| 吉田豊 | 6-2-4-33/45 | 13.3% | 26.7% | 109% | 85% |
| 横山琉人 | 3-3-2-23/31 | 9.7% | 25.8% | 115% | 87% |
| 鮫島克駿 | 2-2-0-22/26 | 7.7% | 15.4% | 118% | 53% |
| 太宰啓介 | 2-2-2-20/26 | 7.7% | 23.1% | 38% | 39% |
騎乗が特定の騎手に集中しない産駒で、いずれも25〜45鞍とサンプルは小さめです。そのうえで岩田望来騎手は勝率19.2%・複勝率53.8%と数字が抜けています。
吉田豊騎手も勝率13.3%と堅実です。ただし全体に鞍数が少ないので、騎手より距離と脚質の条件を優先して見るのが安全です。
買い条件と同じく、出馬表で見切れる「消し」をまとめます。
| 条件 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 前走7着以下 | 16-29-32-662/739 | 2.2% | 10.4% | 83% | 65% |
| ダート1400m以下 | 20-24-24-386/454 | 4.4% | 15.0% | 131% | 73% |
| 芝 | 3-2-2-82/89 | 3.4% | 7.9% | 66% | 45% |
ダート1400m以下は勝率4.4%と明確に不振です。単勝回収率131%が付いていますが、これは人気薄の一発によるもので、勝率で見れば買える条件ではありません。
また前走7着以下だった馬は勝率2.2%。使い込んで良化するタイプではあるものの、JRAでは大敗からの巻き返しは期待しにくいのが実際です。
2009年生まれ、鹿毛、浦河の市川ファーム産。父はキングカメハメハ、母はマダムチェロキーで、母父はチェロキーランという血統です。
現役時代は中央・地方交流で39戦17勝。チャンピオンズC、JBCクラシック、東京大賞典2回、帝王賞2回、川崎記念3回、かしわ記念と、日本競馬で初めてダートGIを10勝した歴史的名馬です。2014年の最優秀ダートホースにも選ばれ、ドバイワールドCにも3度挑戦しました。
8歳春から種牡馬入り。新冠の優駿スタリオンステーションと浦河のイーストスタッドで供用され、2025年には初の地方競馬リーディングサイアーに輝き、総合ランキングでもトップ10入りを果たしています。
父キングカメハメハはキングマンボ系の大種牡馬。母父チェロキーランはブラッシンググルーム系で、Mr. Prospectorの3×5、父キングカメハメハにNorthern Dancerの4×4を持ちます。
サンデーサイレンスの血を持たないのが大きな特徴で、時計の速い決着より、タフさと使い込んでの上積みで勝負するタイプです。
この性格が、地方競馬で圧倒的な強さを見せる一方、スピードと早い完成度が問われるJRAのダートでは条件が限られる理由でもあります。JRAで狙うなら、タフさが問われる中長距離と、前で運べる立ち回りが条件になります。
マーチS(GⅢ)を勝ち、アルデバランSも制した、この産駒では数少ないJRA重賞の勝ち馬です。2026年も現役で走り続けています。
地方交流の佐賀記念や、JRAのブリリアントS(L)を勝ったダート中距離馬です。前々でしぶとく運ぶ立ち回りが持ち味で、2026年も現役です。
白川郷S、ブリリアントS(L)を勝った現役の上がり馬です。好位から押し切る形が板についており、この記事の買い条件「ダートの長めの距離 × 前走で前につけていた馬」をそのまま体現しています。
地方交流の兵庫チャンピオンシップを制したダート馬です。地方競馬を主戦場に活躍する産駒が多いという、この種牡馬の性格をよく表しています。
出典:TARGET frontier JV