| 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 37-32-25-171/265 | 14.0% | 26.0% | 35.5% | 77% | 81% |
勝率14.0%・複勝率35.5%は、リーディング上位の大種牡馬と比べても高い水準です。産駒数が少ないぶん1頭あたりの質が高い、少数精鋭タイプと言えます。
※シスキンは初年度産駒が2024年夏にデビューしたばかりで、集計は2世代・延べ265走です。サンプルが少ないので、更新の際に変化があればそこにも触れていきたいと思います。
この種牡馬を語るうえで、まず押さえたいのが勝ち上がりの高さです。これまでに出走した59頭のうち31頭がすでに勝ち上がっており、勝ち上がり率は53%に達します。
JRAの勝ち上がり率は例年3割前後ですから、2頭に1頭以上が勝つというのは相当な数字です。「産駒は少ないがレベルは高い」という評価どおり、出てくる産駒の当たり率が高いのがシスキンの第一の特徴です。
次に重要なのが年齢です。仕上がりの早さに定評のある血統ですが、データは想像以上にはっきりしています。
| 馬齢 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2歳 | 22-17-12-58/109 | 20.2% | 46.8% | 122% | 116% |
| 3歳 | 13-15-13-105/146 | 8.9% | 28.1% | 41% | 56% |
2歳は勝率20.2%・複勝率46.8%と、ほぼ2走に1走は馬券圏内。単勝回収率122%は最高配当を除いても101%を保つ、本記事で最も頑健な数字です。
ところが3歳になると勝率8.9%・単勝回収率41%まで一気に落ちます。デビューが早く完成も早いぶん、古馬に向かう過程で伸びしろが小さい傾向が見られます。
「シスキンは2歳のうちに買う」これがこの種牡馬の大原則です。
ここまでを踏まえ、出馬表で判定できる買い条件を3つにまとめます。いずれも最高配当の1走を除いても単勝回収率100%前後を保つ条件です。
| 条件 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 最高配当を除くと |
|---|---|---|---|---|---|
| 2歳 | 22-17-12-58/109 | 20.2% | 46.8% | 122% | 101% |
前章のとおり、2歳戦がシスキンの主戦場です。牡牝を問わず走り(2歳牝馬は勝率23.4%)、単勝・複勝の両方でプラス圏。2歳のシスキン産駒を見かけたら、まず買いから検討するくらいでちょうどよい数字です。
| 条件 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 最高配当を除くと |
|---|---|---|---|---|---|
| 2歳 × 新馬戦 | 9-11-4-23/47 | 19.1% | 51.1% | 136% | 100% |
2歳戦の中でも妙味が乗るのは新馬戦で、単勝回収率136%・複勝回収率111%。複勝率51.1%と2走に1走は馬券圏内です。
デビュー2戦目以降の未勝利戦も、勝率21.3%・複勝率42.6%と堅実です。仕上がりの早さで、キャリアの浅い2歳のうちから信頼して狙えます。
※47走とサンプルは少なめです。傾向としてお使いください。
| 条件 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 最高配当を除くと |
|---|---|---|---|---|---|
| 京都芝 | 6-2-5-13/26 | 23.1% | 50.0% | 130% | 101% |
コースでは京都芝が勝率23.1%・複勝率50.0%と抜けています。単勝回収率130%は最高配当を除いても101%。
広くて直線の長い高速馬場で、欧州マイルG1を制した父譲りのスピードがそのまま活きる舞台です。東京芝(勝率13.5%・単勝回収率125%)もこれに準じます。
※京都芝は26走とサンプルが少ないため、こちらも傾向として。逆に同じ主要場でも中山芝・阪神芝は不振です(消し条件の章参照)。
| 芝の距離 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1200〜1400m | 9-6-9-46/70 | 12.9% | 34.3% | 47% | 71% |
| 1400〜1600m | 9-9-7-53/78 | 11.5% | 32.1% | 71% | 70% |
| 1600〜1800m | 15-12-5-52/84 | 17.9% | 38.1% | 105% | 79% |
| 1800〜2000m | 14-12-9-50/85 | 16.5% | 41.2% | 91% | 78% |
父は6〜8ハロン(1200〜1600m)のG1を勝ったマイラーですが、産駒のベストは少し長めで、芝1600〜2000mで複勝率約4割。母系に中距離の底力を足す配合が多いためです。
逆に芝1200〜1400mの短距離は、複勝率34.3%とそこそこ走るものの単勝回収率47%と妙味に欠けます。「短距離のスピード血統」と決めつけず、マイル〜2000mで狙うのが正解です。
| 馬場 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 芝 | 30-25-20-129/204 | 14.7% | 36.8% | 76% | 76% |
| ダート | 7-7-5-42/61 | 11.5% | 31.1% | 83% | 96% |
「シスキンはダートでも回収率が高い」という話を目にすることがあります。実際、2025年のダートに限れば単勝回収率259%という派手な数字が残っています。
ただし中身を見ると、これはわずか15走のうえ大穴1本が数字の6割を占めており、2026年のダートは46走で単勝回収率26%まで落ちています。複勝率31.1%とダートもこなしはしますが、「ダートで儲かる」と鵜呑みにするのは危険です。基本は芝、ダートも○程度に考えておくほうがベターです
芝の道悪(稍重以下)は37走で勝率18.9%と、渋った馬場でも勝率は落ちていません。道悪を過度に嫌う必要はなさそうです。
| 性別 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 牡馬(セン馬含む) | 14-16-14-69/113 | 12.4% | 38.9% | 64% | 87% |
| 牝馬 | 23-16-11-102/152 | 15.1% | 32.9% | 87% | 76% |
勝ち切るのは牝馬です。勝率は牝馬15.1%対牡馬12.4%で、37勝のうち23勝を牝馬が挙げています。
代表産駒のテリオスララをはじめ、牡馬よりも仕上がりが早いと言われる牝馬が多い「フィリーサイアー」の傾向が見られます。2歳の牝馬なら勝率23.4%まで上がります。
| 母父 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| マンハッタンカフェ | 4-1-2-5/12 | 33.3% | 58.3% | 283% | 186% |
| ダイワメジャー | 5-0-1-4/10 | 50.0% | 60.0% | 388% | 103% |
| ディープインパクト | 1-5-6-14/26 | 3.8% | 46.2% | 10% | 95% |
| ゴールドシップ | 0-0-0-10/10 | 0.0% | 0.0% | 0% | 0% |
母父はどれもサンプルが少なく断定はできませんが、方向性ははっきりしています。母父マンハッタンカフェ(勝率33.3%)や母父ダイワメジャーなど、サンデー系の中距離肌との配合がよく走る傾向です。マイラーのシスキンに、母系でスタミナと底力を補う形がかみ合っています。
母父ディープインパクトは複勝率46.2%と堅実に走るものの勝ち切れず(2・3着が11回)、母父ゴールドシップは10走して馬券圏内なしと奮いません。
買い条件と同じく、出馬表の段階で判定できる「消し」をまとめます。
| 条件 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 3歳 × 1勝クラス | 1-4-3-37/45 | 2.2% | 17.8% | 6% | 34% |
| 前走7着以下 | 3-3-5-66/77 | 3.9% | 14.3% | 37% | 56% |
| 中山芝 | 2-2-1-18/23 | 8.7% | 21.7% | 17% | 57% |
| 阪神芝 | 2-4-2-18/26 | 7.7% | 30.8% | 18% | 68% |
この種牡馬でいちばんはっきりした消しが3歳の1勝クラス(勝率2.2%・単勝回収率6%)です。2歳のうちに勝ち上がった快速馬が、昇級して急に苦しくなる傾向が現時点では見られます。
「2歳で強かったから」という理由で1勝クラスの人気馬を買うのが、現状いちばん危ない買い方です。前走7着以下からの巻き返しも複勝率14.3%と期待できません。
コースでは中山芝(単勝回収率17%)と阪神芝(同18%)が奮いません。小回りや急坂でスピードを削がれる舞台は不向きのようです。札幌・函館の洋芝も26走で単勝回収率23%と、「洋芝向き」という前評判ほど走れていません。京都・東京の高速馬場と対照的です。
騎乗数が最も多い騎手でも21鞍と、騎手別の成績を表にできる段階ではありません。そのなかでは松山弘平騎手(勝率35.7%)と横山武史騎手(勝率41.7%)が少数ながら好成績を残しており、テン乗りでも注目する価値があります。
また佐々木大輔騎手とのコンビでは、ライヒスアドラーが2026年春シーズンでは活躍を見せました。
こちらはサンプルがさらに集まり次第更新したいと思います。
シスキンは2017年生まれの鹿毛、アメリカ産。父:ファーストディフェンス、母:バードフラウン、母父:オアシスドリームという血統です。
現役時代はアイルランドを拠点に8戦5勝。2歳5月のデビューからフェニックスステークス(G1)を含む4連勝を飾り、3歳では愛2000ギニー(G1)を優勝。10か月ぶり・初のマイル戦ながら本命に応え、馬群を割って突き抜けました。
アイルランド国内では5戦5勝。負けた3戦はすべて海外遠征で、サセックスステークス(G1)でも1番人気3着と、欧州マイル路線の一線級で戦い抜いた快速馬です。
2021年から社台スタリオンステーションで種牡馬入り。初年度産駒がデビューした2024年から勝ち上がりを量産し、種付料は300万円から400万円へ上昇。2025年の種付頭数は188頭と、評価は急上昇中です。
父ファーストディフェンスはアンブライドルズソング直仔の米短距離G1馬(フォアゴーステークス)。産駒に北米G1・5勝のクローズハッチズがいる、質の高いミスタープロスペクター系です。
母バードフラウンは欧州スピード血統オアシスドリームの肌。そして注目すべきは牝系で、名牝ベストインショウに遡る、アーモンドアイと同じ一族です。米国のスピードに欧州のマイル適性、そして名門牝系の底力という配合で、Sir Ivorの5×4などのインブリードを持ちます。
本記事で見た「仕上がりの早さ」「芝マイル〜2000m向き」「高速馬場の京都・東京で走る」という性格は、この米欧スピード血統の素直な表れです。一方で現時点では、古馬になってからの成長力は未知数というよりデータ上は割引が必要で、今後の世代でどう変わるかが焦点です。
萩ステークスを制し、阪神ジュベナイルフィリーズで3着に入った世代の看板牝馬。産駒最多の3勝を挙げています。半兄にサンライズアースとセラフィックコールがいる良血です。
中京芝2000mの新馬戦を快勝した素質馬。近親にオークス3着馬アイスフォーリスがおり、中距離をこなす下地を裏づけました。
2勝を挙げている活躍馬。近親にドゥラメンテ、一族にエアグルーヴという名門出身で、古馬になっての成長が期待される血筋です。
皐月賞3着馬。新馬勝ちのあと東京スポーツ杯2歳ステークス3着・弥生賞2着と重賞戦線で堅実に走り、9番人気で挑んだ皐月賞で3着に好走しました。産駒のクラシック戦線を最初に切り開いた牡馬です。
シスキンは「2歳戦のスペシャリスト」という輪郭がすでにはっきりした種牡馬です。サンプルはまだ少ないものの、2歳の芝マイル〜2000mで買い、3歳の昇級戦で疑う。この軸を持っておけば、当たり率の高さをそのまま馬券に活かせます。予想の際にはぜひ、本記事のデータを参考にしてみてください。
出典:TARGET frontier JV