この記事では種牡馬・ナダルについての産駒特徴や傾向、さらには成績から基づいた今後の展望についてなど記載しています。
ぜひ最後までご覧ください。
ナダル産駒の成績について
【参考】ナダル産駒の成績(集計期間:2024.6.2~2025.2.2)
条件 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
全体成績 | 34-19-14-108/175 | 19.4% | 30.3% | 38.3% | 68% | 76% |
中央勝ち星の約9割がダート
条件 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
芝 | 3-4-0-36/43 | 7.0% | 16.3% | 16.3% | 14% | 20% |
ダート | 31-15-14-72/132 | 23.5% | 34.8% | 45.5% | 85% | 94% |
ナダル産駒は初年度からかなり快調な数字を残しています。
全体成績で複勝率が40%近くあること自体が素晴らしいことですが、ダートに絞ると複勝率はさらに上昇。
地方競馬における成績も冴えており、既に重賞ウィナーも登場しています。
砂質はJRAや各地方競馬場間でも異なりますが、日本ダート競馬全体への適性が非常に高いことが伺えます。
1800m以下が中心
条件 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1800m以下 | 33-19-12-106/170 | 19.4% | 30.6% | 37.6% | 66% | 66% |
これは2歳と3歳早期の成績しか集計できていない都合もあり、短中距離ばかりの番組がほとんどのためだと思われます。
ここに適性を見出す、決めつけるのはまだ早計ですが、一つの事実として記事には記載させていただきました。
中でもダート中距離との相性が良く、今後も持久戦やタフな展開になった時にこそ、ナダル産駒の踏ん張る力が発揮されることが期待されます。
現状 牡馬>牝馬
条件 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
牡馬 | 18-6-9-55/88 | 20.5% | 27.3% | 37.5% | 71% | 91% |
牝馬 | 16-13-5-53/87 | 18.4% | 33.3% | 39.1% | 65% | 61% |
ナダル自身が繁殖入りし、現在670kg近くの超巨体を有しているとのこと。
現代の日本競馬は、「馬格が生命線の一つ」みたいなところがあります。
大きな馬体、大きなストライドで、広いコースを速く駆ける適性がある馬にこそトップを獲るチャンスに恵まれやすくなります。
この馬格が産駒よく伝わることで、ダートはもちろんですが、高い繁殖の質や血統的な軽さを補うことが良い方向に作用すれば名馬誕生の予感も。
牡馬産駒の方が現状大きく出やすいようで、馬格のあるナダル産駒には注目です。
ナダル産駒の狙いたい条件
新馬戦でチャレンジ
条件 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
新馬 | 13-5-2-21/41 | 31.7% | 43.9% | 48.8% | 121% | 86% |
新馬戦の成績が優秀です。
今年もこれくらいの数字で推移していくかはわかりません。
ですが、産駒の特徴の一つとして、初戦からいいポジションが取れて、ジョッキーとのコンタクトもしっかり取れる馬が多い印象です。
そのため、ダート戦では好位からしっかり脚をタメつつ、直線の持久ラップにも耐えらえれる産駒が多いのだと思います。
アメリカ産馬を父に持つ馬によく見られる「お気持ちだけで走りますホース」という訳ではなく、競馬へのセンスに関しても初年度は優等生が多く見られました。
得意条件で狙っていく
条件 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
京都/ダ1800 | 6-5-1-7/19 | 31.6% | 57.9% | 63.2% | 81% | 100% |
中山/ダ1800 | 5-2-2-15/24 | 20.8% | 29.2% | 37.5% | 50% | 67% |
中京/ダ1800 | 4-1-2-10/17 | 23.5% | 29.4% | 41.2% | 95% | 124% |
中山/ダ1200 | 3-4-1-5/13 | 23.1% | 53.8% | 61.5% | 74% | 95% |
東京/ダ1600 | 3-1-0-7/11 | 27.3% | 36.4% | 36.4% | 74% | 55% |
中京/ダ1400 | 3-0-3-2/8 | 37.5% | 37.5% | 75.0% | 186% | 151% |
東京/ダ1400 | 2-1-0-1/4 | 50.0% | 75.0% | 75.0% | 470% | 170% |
京都/ダ1200 | 2-0-0-5/7 | 28.6% | 28.6% | 28.6% | 102% | 44% |
ここではただひたすらに2勝以上挙げている条件を羅列しただけになってしまいました。
今年のシーズンを通して、データが集まり次第より有益な情報へと更新をする予定です。
ですが、勝ち星上位3つは全て1800m戦。
日本で長く活躍したロベルト父系の勢いは近年衰えてきていましたが、特有のタフさや持久力がナダルを通して再度輝きを放つ時が来る日も近いかもしれません。
1番人気を信頼する
条件 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1番人気 | 19-6-5-5/35 | 54.3% | 71.4% | 85.7% | 110% | 109% |
ここまでが出来過ぎですので、今後数字は下降すると思われますが、上に記載した得意条件と人気馬の組み合わせでは馬券の軸として狙いやすいかもしれません。
平場戦でのヒントや足掛かりにしていただければ、と思います。
ナダルの現役時代
ナダルは、2017年4月27日生まれのアメリカ産馬。
父はブレイム(Blame)、母はアセンディングエンジェル(Ascending Angel)です。
2020年デビューで4戦4勝のキャリアを誇ります。
2020年の1月にデビューを果たし、2戦目からは早速重賞であるサンヴィセンテステークス(G2)に挑戦。
このサンタアニタパーク競馬場で行われたダート7ハロンの競走で、3/4馬身差で優勝しました。
次戦として選択されたのはレベルステークス(G2)。
オークローンパーク競馬場で行われたダート8.5ハロンの競走で、ここも2着馬相手に3/4馬身差で勝利で3連勝。
そして迎えたアーカンソーダービー(G1)では、2着馬に3馬身差をつけての完勝。
この勝利は、過去20年で最速のタイムでの制覇となり、その実力を証明しました。
しかしこの後、調教中に左前肢の側面顆部を骨折し、手術を受けましたが、復帰は難しいと判断され、引退が発表されました。
この年、日本の社台スタリオンステーションがナダルを種牡馬として購入。
2025年の種付け料は前年と比べて700万円増の1000万円となり、その人気と実績が反映されています。
ナダルの血統について
父:ブレイム(Blame)
ブレイムは2006年生まれの鹿毛で、アメリカ合衆国産の競走馬です。
主な競走成績としては、2010年のブリーダーズカップ・クラシック(G1)で優勝しています。
国内では、ロータスランドがブレイム産駒として、活躍を見せました。
遡りと大系統ロベルトに分類されて語られることが多く、この系統はスタミナや持久戦に持ちこたえるタフさが魅力です。
ナダル産駒にも既にそういった特徴を武器に活躍している馬が出ていますので、比較的遺伝力の強い父系という見方もできるかもしれません。
母:アセンディングエンジェル(Ascending Angel)
アセンディングエンジェルは目立った競走成績は残せませんでしたが、母父のプルピット(Pulpit)はエーピーインディ系の名馬。
牝系を辿ってもダート色が強いのが特徴的です。
プレザントコロニーを有していることから、このアセンディングエンジェルを通して、ナダル産駒は成長力にも優れた産駒が登場してくることも期待されます。
プレザントコロニー自身はアメリカ二冠馬。
日本ではタップダンスシチーやキンシャサノキセキなど古馬になって覚醒する馬も多く、父系としては目立った産駒は残せていないものの、繁殖の血としてはかなり優秀と言えます。
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