この記事では、種牡馬ミスターメロディ産駒に関する成績や、そこから読み取ることができる特徴、産駒の今後の傾向についてまとめています。
予想の参考になることもあると思いますので、ぜひ最後までご覧ください
ミスターメロディ産駒の成績
【参考】ミスターメロディ産駒の成績(集計期間2024.6.9~2025.2.9)
条件 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
全体成績 | 8-13-7-103/131 | 6.1% | 16.0% | 21.4% | 40% | 59% |
初年度産駒の中央登録は約60頭と、人気を博しました。
ただ成績的にはまだ結果を出し切れていない印象で、2年目となる今年巻き返しなるか注目の種牡馬です。
現状芝の勝ち上がりの方が多い
条件 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
芝 | 6-7-4-56/73 | 8.2% | 17.8% | 23.3% | 60% | 68% |
ダート | 2-6-3-47/58 | 3.4% | 13.8% | 19.0% | 16% | 47% |
ミスターメロディ自身は、現役時代ダートもこなす活躍をみせました。
血統背景としても、ダートは走れる下地を持っているはずです。
ただ、産駒成績的には、ここまでは芝の方が優勢のようです。
ダートでは2着成績が多く、父同様に勝ちきれないところがあるのかも?という仮説を立てましたが、地方ダートでも活躍産駒が近い内に出てきそうなので、競走馬の個性によるところが大きいでしょう。
距離適性はマイル以下で
ここまでの全8勝が1600m以下という成績。
1800m戦でも2着が3回あり、繁殖の質次第では2000mもと思いますが、本質的には父同様に短中距離を主戦とする産駒が今後も多く出てくることが予測されます。
デピュティミニスターが強められている構成やサンデーサイレンス系を母父で強めに持つ馬はマイルが適距離と見ています。
上位人気馬の成績が安定的
人気 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1番人気 | 1-2-2-0/5 | 20.0% | 60.0% | 100.0% | 46% | 136% |
2番人気 | 2-0-0-4/6 | 33.3% | 33.3% | 33.3% | 93% | 40% |
3番人気 | 1-5-1-3/10 | 10.0% | 60.0% | 70.0% | 45% | 119% |
4番人気 | 2-1-1-6/10 | 20.0% | 30.0% | 40.0% | 193% | 96% |
5番人気 | 2-1-1-7/11 | 18.2% | 27.3% | 36.4% | 200% | 133% |
人気薄でなかなか穴を開けるシーンがここまで、無いようですが、対象的に上位人気の支持を集めた際には、しっかりと結果を出している印象。
初年度から産駒数が多く、トップ層とそうじゃない層の乖離が激しいかもという仮説を立てています。
走れる馬は早期戦から出走回数も重ねて、レースを重ねつつ力をつけていっているイメージを掴んでいます。
ミスターメロディ産駒を狙うなら
左回り戦
条件 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
左回り | 5-5-3-48/61 | 8.2% | 16.4% | 21.3% | 54% | 56% |
右回り | 3-8-4-55/70 | 4.3% | 15.7% | 21.4% | 29% | 61% |
合計の出走回数などにも若干数差があるので、言い切れる形ではありませんが、左回り成績における勝率は右回りの倍。
ミスターメロディは現役時代左回り巧者。
その部分も引き継がれる産駒というのは、出てきても不思議ではありません。
回収率的に奮いませんし、複勝率比較では右回りと変わらないので、この傾向は今後薄れていく可能性も十分にありますが、一つポイントとして抑えておくといいことがあるかもしれません。
と書きつつ次項には右回りについて書いていきます。
右回り戦では小倉でこそ
競馬場 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
小倉 | 3-0-0-5/8 | 37.5% | 37.5% | 37.5% | 257% | 91% |
芝1200m戦、ダート1000m戦で好成績。
ただし今後使われる回数も増えてくるでしょうから、この成績をキープすることは基本的に難しいのではないかと予想しています。
夏場のパンパンの芝におけるスピード勝負においては、高いスピード能力が有利に働きそうなイメージがありますが果たしてどうか…。
重馬場適性については…
★芝成績
条件 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
芝/良 | 6-5-3-49/63 | 9.5% | 17.5% | 22.2% | 70% | 65% |
芝/稍重 | 0-1-1-5/7 | 0.0% | 14.3% | 28.6% | 0% | 50% |
芝/重 | 0-1-0-1/2 | 0.0% | 50.0% | 50.0% | 0% | 240% |
芝/不良 | 0-0-0-1/1 | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0% | 0% |
★ダート成績
条件 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ダート/良 | 2-5-2-35/44 | 4.5% | 15.9% | 20.5% | 21% | 55% |
ダート/稍重 | 0-0-1-8/9 | 0.0% | 0.0% | 11.1% | 0% | 15% |
ダート/重 | 0-1-0-4/5 | 0.0% | 20.0% | 20.0% | 0% | 38% |
ダート/不良 | 0-0-0-0/0 | – | – | – | – | – |
重馬場成績については、まだサンプルが全く出揃わず、正直なんとも言えません…。
ただ、芝で6勝を挙げているように、かなりスピード能力に秀でた産駒が今後も多く出てくると思いますので、パンパンの良馬場でこそという適性を持つ馬が中心になるかと。
自分のピッチやリズムで運べないと能力を全く発揮できないというのは、ストームキャット系の共通点でもあるので、この点には注視しつつ、定期的に更新します。
ミスターメロディの現役時代
主な勝ち鞍
・ファルコンS(2018年)
・高松宮記念(2019年)
2017年の11月東京のダート1300m戦でデビュー。
レコード勝ちでいきなり存在感を示しますが、そこからは2戦続けて2着続きと勝ちきれず。
500万下(現1勝クラス)突破は翌年の2月で、東京ダートの不良馬場、時計が出やすい環境とはいえ
1:23.9という3歳春にしては破格の時計をマーク。
次戦として選択したのは、芝のファンコンS。
初芝ながらも好位からスンナリ運んで、見事重賞初制覇を飾ります。
その後、NHKマイルカップ4着。阪神Cは2着と勝ちきれない競馬が続き、4歳初戦の阪急杯では7着と着順を大きく落とします。
その中で迎えた高松宮記念、3番人気に支持されたミスターメロディは好位インからスムーズな競馬を見せ、直線ではミズスーパーフレアとセイウンコウセイの間から抜け出して見事G1初制覇。
2F目から終始厳しいラップとなった一戦を制し、その実力を証明しました。
しかし、以降は勝ち切ることができず、翌年のセントウルS3着が最高着順。
再度ダートへも矛先を向けるレースもありましたが、今ひとつ結果を残せず2020年のJBCスプリント12着が現役最後のレースとなりました。
ミスターメロディの血統構成
父:スキャットダディ
母:トラスティレディ
母父:デピュティミニスター
父はストームキャット系の中でも名種牡馬として活躍目立つスキャットダディ。
自身は現役時代ではG1を2勝挙げる活躍でしたが、産駒が大活躍。
なんといっても代表はジャスティファイで、同馬は米国3冠路線を賑わせた馬。
その他にもカラヴァッジオやノーネイネヴァーといった活躍馬送り出しています。
ストームキャット系、ないしはヘネシー系のスピード能力と仕上がりの早さが大きな武器。
一方で自分のリズムで競馬ができなかったり、執拗なマークを受けてプレッシャーを受けたりすると気持ちを切らしてしまう弱点も共通。
さらにミスターメロディ自身のキャリアもその傾向を示していましたが、一度負け癖がついてしまうと、そこから立て直せないタイプも多く存在します。
母のトラスティレディに関する競走成績は見つけられませんでしたが、血統構成を見ると牝系はスピード能力に振っている印象。
母父がデピュティミニスターであることから、現代の日本競馬との相性も良いヴァイスリージェントの血を受け継ぐ馬で終いの持久力にも長けている血統です。
ミスターメロディが高松宮記念で、一息で走るようなハイラップ戦でも見事に勝ちきれたのは、このデピュティミニスターの血を持っている影響は少なからずあると見ています。
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