この記事では、種牡馬アドマイヤマーズの産駒について、特徴・評判・馬券での狙い方を解説しています。
初年度産駒からエンブロイダリー(桜花賞・秋華賞・ヴィクトリアマイル)というG1・3勝馬が誕生し、種付料も2026年には500万円まで上昇しました。
ただ、この記事でお伝えしたいのは「G1を勝った」という話ではありません。アドマイヤマーズ産駒は、買う条件を間違えなければ極めて優秀で、間違えると壊滅する——そのくらい条件によって成績が割れる種牡馬だということです。
結論から言うと、鍵は「前走で前に行けていたかどうか」のひとつに集約されます。以下、産駒の全出走データ(2024.6.2〜2026.7.1/JRA・679走)に前走の情報を紐づけて検証していきます。
アドマイヤマーズ産駒の全体成績
| 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 77-53-40-509/679 | 11.3% | 19.1% | 25.0% | 78% | 70% |
(集計期間:2024.6.2~2026.7.1/JRA)
全体では勝率11.3%・複勝率25.0%と平均的で、単勝回収率78%・複勝回収率70%。この数字だけなら「ベタ買いは損」というごく普通の種牡馬に見えます。
しかしこの平均値は、強烈に儲かる条件と、壊滅的に買えない条件が相殺された結果にすぎません。ここを分解していきます。
アドマイヤマーズ産駒最大の特徴は「先行力」
まず脚質から見ていきます。ここにこの種牡馬のすべてが表れています。
| 脚質 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 逃げ | 18-8-5-23/54 | 33.3% | 57.4% | 206% | 121% |
| 先行 | 24-12-12-92/140 | 17.1% | 34.3% | 120% | 68% |
| 差し | 29-25-19-225/298 | 9.7% | 24.5% | 57% | 70% |
| 追込 | 6-6-6-169/187 | 3.2% | 9.6% | 41% | 57% |
(3コーナー通過順から脚質を判定/集計期間:2024.6.2~2026.7.1)
逃げた時の勝率33.3%、単勝回収率206%。ベタ買いで倍になる計算です。先行まで含めても単勝回収率120%としっかりプラス収支。
ところが追込に回ると勝率3.2%、複勝率9.6%まで崩落します。逃げと追込で勝率が10倍以上違う——ここまで極端な種牡馬はそう多くありません。
なぜ前で行けると強いのか
理由は血統背景にあります。父ダイワメジャーは皐月賞・マイルCS・安田記念を制した名マイラーですが、その競馬の本質は「好位から押し切る」パワー型でした。種牡馬としても、スピードの持続力と前に行ってバテない頑健さを産駒によく伝えています。
アドマイヤマーズ自身も、朝日杯FS・NHKマイルC・香港マイルとG1を3勝した際、いずれも好位につけて直線で押し切る形。この「父から受け継いだパワフルな先行力」が、そのまま産駒の武器として遺伝していると考えられます。
裏を返せば、後方から末脚勝負に賭ける競馬は、この血統の設計思想と噛み合っていません。追込に回った時の惨状は、能力不足ではなく「持ち味を殺した競馬をさせられている」結果と見るべきでしょう。
【最重要】前走4角5番手以内なら買い、10番手以下なら消し
ここからが本題です。「逃げ・先行が強い」と分かっても、レース前に脚質は確定していません。予想の段階で使えるのは「前走でどの位置にいたか」です。
そこで、前走4コーナーの通過順位別に、今回の成績を集計しました。これがアドマイヤマーズ産駒を狙う上での生命線になります。
| 前走4角の位置 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1〜3番手 | 32-19-12-109/172 | 18.6% | 29.7% | 36.6% | 91% | 77% |
| 5番手以内 | 43-27-21-168/259 | 16.6% | 27.0% | 35.1% | 98% | 77% |
| 4〜6番手 | 13-12-10-81/116 | 11.2% | 21.6% | 30.2% | 95% | 70% |
| 7〜9番手 | 13-5-5-84/107 | 12.1% | 16.8% | 21.5% | 81% | 73% |
| 10番手以下 | 8-5-7-150/170 | 4.7% | 7.6% | 11.8% | 69% | 63% |
(集計期間:2024.6.2~2026.7.1/JRA)
きれいな階段状になりました。前走4角5番手以内だった馬は複勝率35.1%・単勝回収率98%と、ほぼ収支トントンの水準。1〜3番手まで絞れば勝率18.6%まで上がります。
一方で前走4角10番手以下だった馬は複勝率11.8%。前者と比べて3倍の開きです。単勝回収率も69%と、買えば買うほど損をします。
出馬表を見たら、まず前走の4コーナー通過順を確認する。これだけでアドマイヤマーズ産駒の取捨は劇的に精度が上がります。
アドマイヤマーズ産駒を馬券で買うなら【3選】
1. 前走4角5番手以内 × ダート × 牡馬(単勝回収率208%)
本記事で最も強力な条件です。
| 条件 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 前走4角5番手以内×ダ×牡 | 10-7-3-32/52 | 19.2% | 32.7% | 38.5% | 208% | 143% |
| さらにダート1600〜1800m | 7-5-3-19/34 | 20.6% | 35.3% | 44.1% | 177% | 144% |
(集計期間:2024.6.2~2026.7.1)
単勝回収率208%・複勝回収率143%。単複どちらを買ってもベタ買いで大幅プラスという破格の条件です。
距離をダート1600〜1800mに絞ると複勝率44.1%まで上昇。2回に1回近く馬券に絡み、しかも複勝回収率144%——軸としても妙味としても機能する、この種牡馬の最良の買い方です。
なぜ牡馬のダートなのかは後述しますが、要するにパワーで押し切る競馬に持ち込めるからです。前走で前に行けていた牡馬が、砂の中距離に出てきたら必ずチェックしてください。
2. 前走4角5番手以内 × 芝の道悪(複勝率50.0%)
| 条件 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 前走4角5番手以内×芝・稍重以下 | 9-4-4-17/34 | 26.5% | 38.2% | 50.0% | 93% | 104% |
(集計期間:2024.6.2~2026.7.1)
雨が降ったらアドマイヤマーズ産駒を探す。ただし前走で前に行けていた馬に限る——これがこの種牡馬の美味しい買い方です。
複勝率50.0%は、2回に1回は馬券に絡む水準。複勝回収率も104%とプラスを確保しており、軸としても相手としても信頼できます。
3.【穴】芝→ダート替わり × 牡馬(単勝回収率168%)
| 条件 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 芝→ダート替わり×牡馬 | 7-1-4-26/38 | 18.4% | 31.6% | 168% | 120% |
| さらに前走4角5番手以内 | 4-1-1-8/14 | 28.6% | 42.9% | 326% | 195% |
(集計期間:2024.6.2~2026.7.1)
芝で結果が出ずダートに矛先を変えてきた牡馬——市場から見放されて人気を落としやすい典型的な穴パターンですが、アドマイヤマーズ産駒に限っては単勝回収率168%と激走が目立ちます。
さらに前走4角5番手以内という条件を重ねると、サンプルは14走と少ないものの単勝回収率326%。芝で通用しなかったパワー型が、本来の適性であるダートで一変するという構図です。
ダート替わり初戦は人気が落ちやすいので、狙う価値は極めて高いと言えます。
アドマイヤマーズ産駒は重馬場・道悪が得意
「アドマイヤマーズ産駒 重馬場」は検索需要の高いキーワードですが、結論は明確です。道悪はプラス材料です。
| 芝・馬場状態 | 出走数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 良 | 363 | 10.7% | 21.5% | 72% | 53% |
| 稍重 | 68 | 17.6% | 36.8% | 61% | 94% |
| 重 | 15 | 6.7% | 33.3% | 17% | 121% |
| 稍重〜不良(計) | 83 | 15.7% | 36.1% | 53% | 99% |
(集計期間:2024.6.2~2026.7.1/芝)
芝の良馬場では複勝率21.5%と平凡ですが、水を含んだ馬場では複勝率36.1%まで跳ね上がります。15ポイント差は誤差ではありません。複勝回収率も53%→99%とほぼ収支トントンまで改善します。
道悪が得意な理由は「パワー」と「先行力」の掛け算
ダイワメジャー系が伝えるのは、キレ味よりもパワーとスピードの持続力。道悪で馬場が重くなり、切れ味が削がれてパワー勝負になるほど、この血統の土俵に近づきます。
さらに、道悪では前が止まらない決着が増えるため、もともと前に行ける産駒がさらに恵まれるという二重の追い風が吹きます。だからこそ前述の「前走4角5番手以内×芝の道悪」で複勝率50%という数字が出るわけです。
「道悪だから買う」ではなく「道悪で前に行けそうだから買う」——この一段深い条件付けが核心です。
アドマイヤマーズ産駒はダートも走る(ただし牡馬に限る)
性別で成績を割ると、驚くほどきれいに分かれます。
| 条件 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 牡馬×ダート | 22-17-8-93/140 | 15.7% | 27.9% | 153% | 109% |
| 牝馬×ダート | 3-12-5-56/76 | 3.9% | 26.3% | 11% | 36% |
| 牝馬×芝 | 37-19-15-207/278 | 13.3% | 25.5% | 63% | 57% |
| 牡馬×芝 | 14-11-9-118/152 | 9.2% | 22.4% | 47% | 62% |
(集計期間:2024.6.2~2026.7.1)
牡馬のダートは単勝回収率153%・複勝回収率109%。一方で牝馬のダートは勝率3.9%・単勝回収率11%とほぼ全滅。同じ父を持つ産駒とは思えない落差です。
なぜ牡馬だけがダートで走るのか
アドマイヤマーズ産駒のダート適性は、キレやスピードではなくパワーで押し切るタイプの適性です。パワー勝負に持ち込めるかが生命線であり、そこには馬格と力の絶対量が要求されます。
だからこそ、体つきに恵まれやすい牡馬は砂を苦にせず走れる一方、非力な牝馬はパワー勝負に対応できず沈む——という明快な二極化が起きます。
逆に芝では、母系(母父マキャヴェリアン)が持つ切れ味が活き、牝馬の方が良績を残しています。エンブロイダリー、テレサ、ナムラクララと重賞級が牝馬に偏っているのは偶然ではありません。
覚え方はシンプルです。「牡馬はダート、牝馬は芝」。
ダートの距離は1600〜1700mがベスト
| ダート距離 | 出走数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1000〜1400m | 87 | 6.9% | 23.0% | 68% | 90% |
| 1600〜1700m | 55 | 18.2% | 30.9% | 113% | 61% |
| 1800m以上 | 87 | 10.3% | 27.6% | 116% | 104% |
(集計期間:2024.6.2~2026.7.1/ダート)
ダートは短すぎるとスピード負けし、中距離になるほど持ち味のパワーが活きます。父の主戦場だったマイル戦が、ダートに舞台を移しても最適距離である点は興味深いところです。
前走の着順から見る取捨
前走の着順も、明確に今回の成績を左右します。
| 前走の着順 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 前走1着 | 13-7-3-47/70 | 18.6% | 32.9% | 83% | 78% |
| 前走2〜3着 | 18-11-10-49/88 | 20.5% | 44.3% | 80% | 60% |
| 前走4〜5着 | 11-7-7-77/102 | 10.8% | 24.5% | 89% | 55% |
| 前走6〜9着 | 21-9-7-123/160 | 13.1% | 23.1% | 98% | 82% |
| 前走10着以下 | 4-7-7-128/146 | 2.7% | 12.3% | 68% | 72% |
(集計期間:2024.6.2~2026.7.1)
注目すべきは前走2〜3着だった馬の複勝率44.3%。勝ち切れなかった惜敗組が、次走で最も安定します。
逆に前走10着以下は勝率2.7%・複勝率12.3%と壊滅的。アドマイヤマーズ産駒は「大敗からの一発」がほとんど期待できない血統です。前走で大きく負けていたら、素直に見送るのが正解です。
レース間隔と距離変化
間隔は中4週〜中9週がベスト
| レース間隔 | 出走数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 連闘〜中1週 | 44 | 11.4% | 22.7% | 81% | 68% |
| 中2〜3週 | 137 | 10.9% | 23.4% | 90% | 45% |
| 中4〜5週 | 74 | 13.5% | 27.0% | 118% | 78% |
| 中6〜9週 | 148 | 14.2% | 29.1% | 96% | 86% |
| 休み明け(10週〜) | 160 | 10.0% | 22.5% | 54% | 76% |
(集計期間:2024.6.2~2026.7.1)
中4〜5週で単勝回収率118%、中6〜9週で複勝率29.1%。適度に間隔を空けた方が良績です。逆に休み明け(10週以上)は単勝回収率54%と割引が必要で、叩き2走目以降を狙うのがセオリーです。
距離延長は人気薄で妙味
| 距離変化 | 出走数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 距離短縮(200m以上) | 139 | 11.5% | 25.2% | 82% | 94% |
| 同距離 | 239 | 12.1% | 27.6% | 56% | 65% |
| 距離延長(200m以上) | 145 | 11.0% | 21.4% | 133% | 64% |
(集計期間:2024.6.2~2026.7.1)
距離延長は複勝率こそ21.4%と低いものの、単勝回収率133%。ためが必要な距離延長は本来得意ではないため人気を落としますが、先行力を活かして前残りを決めるケースがあり、ハマった時のリターンが大きいという構図です。
逆に同距離での再戦は単勝回収率56%と、人気になる割に儲からない条件です。
アドマイヤマーズ産駒のコース別成績
| 芝・競馬場 | 出走数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 函館 | 23 | 26.1% | 34.8% | 77% | 93% |
| 福島 | 29 | 17.2% | 31.0% | 306% | 112% |
| 中京 | 48 | 16.7% | 27.1% | 93% | 44% |
| 東京 | 81 | 9.9% | 23.5% | 53% | 62% |
| 中山 | 68 | 11.8% | 25.0% | 50% | 56% |
| 阪神 | 54 | 9.3% | 16.7% | 31% | 37% |
| 札幌 | 16 | 0.0% | 6.2% | 0% | 13% |
(集計期間:2024.6.2~2026.7.1/芝)
函館芝は勝率26.1%と抜群。福島芝は単勝回収率306%と人気薄での激走が目立ちます。共通するのは小回り・平坦寄りで先行有利になりやすいローカルコースだという点。ここでも「先行力」という一本の軸で説明がつきます。
逆に阪神芝(複勝率16.7%)や札幌芝(16走して未勝利)は明確に不振。特に阪神は直線に急坂があり、平坦向きのスピードを削がれている可能性があります。
コース×距離別の良績ベスト5
| 競馬場・距離 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 中山・ダ1800 | 3-2-0-12/17 | 17.6% | 29.4% | 415% | 110% |
| 阪神・ダ1400 | 1-1-0-10/12 | 8.3% | 16.7% | 303% | 96% |
| 福島・芝1200 | 2-0-1-8/11 | 18.2% | 27.3% | 147% | 51% |
| 中京・芝1400 | 3-2-0-13/18 | 16.7% | 27.8% | 130% | 51% |
| 函館・芝1200 | 5-1-1-12/19 | 26.3% | 36.8% | 84% | 106% |
(集計期間:2024.6.2~2026.7.1/10走以上のコースのみ)
単勝回収率上位は中山ダ1800m(415%)と阪神ダ1400m(303%)。いずれもダートであり、牡馬のダート適性がここでも裏付けられます。芝では函館1200mが勝率26.3%・複勝率36.8%と最も安定しています。
人気別の信頼度 ― 1番人気より2〜3番人気
| 人気 | 出走数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1番人気 | 67 | 32.8% | 59.7% | 81% | 76% |
| 2〜3番人気 | 137 | 23.4% | 48.9% | 97% | 82% |
| 4〜6番人気 | 161 | 9.9% | 24.8% | 81% | 70% |
| 7番人気以下 | 314 | 2.2% | 7.3% | 67% | 64% |
(集計期間:2024.6.2~2026.7.1)
1番人気の勝率32.8%は優秀ですが、単勝回収率は81%と回収面ではマイナス。妙味があるのは2〜3番人気で、単勝回収率97%・複勝率48.9%とほぼ収支トントンを維持します。
「軸として頭から狙う」より「対抗・単穴として厚く買う」方が期待値が高い種牡馬です。
【消し】手を出してはいけない条件
買える条件と同じくらい、買ってはいけない条件を知ることが重要です。
| 危険な条件 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 |
|---|---|---|---|---|
| ダート→芝 替わり | 0-3-3-32/38 | 0.0% | 15.8% | 0% |
| 牝馬×ダート | 3-12-5-56/76 | 3.9% | 26.3% | 11% |
| 前走10着以下 | 4-7-7-128/146 | 2.7% | 12.3% | 68% |
| 前走4角10番手以下 | 8-5-7-150/170 | 4.7% | 11.8% | 69% |
(集計期間:2024.6.2~2026.7.1)
最も危険なのがダート→芝の路線変更。38走して0勝、単勝回収率0%です。ダートで結果を出した産駒を芝に戻しても通用しません。パワー型が芝の瞬発力勝負に対応できないという、この血統の性質がそのまま出ています。
牝馬×ダートも単勝回収率11%と壊滅的。前述の通り、非力な牝馬は砂のパワー勝負に対応できません。
アドマイヤマーズのプロフィール
アドマイヤマーズは2016年生まれの栗毛馬。北海道安平町のノーザンファーム生産で、栗東・友道康夫厩舎に所属していました。
2歳時は新馬、中京2歳S、デイリー杯2歳S、朝日杯フューチュリティSと無傷の4連勝でG1制覇。2018年のJRA賞最優秀2歳牡馬に選出されます。
3歳時は皐月賞こそサートゥルナーリアの4着に敗れましたが、NHKマイルCで2つ目のG1を獲得。さらに年末の香港マイルを制し、G1・3勝目を海外で挙げました。
古馬になってからは勝ち星こそ挙げられなかったものの、スワンS・マイルCS・香港マイルで3戦連続3着と力を見せ、通算13戦6勝でターフを去りました。
引退後は社台スタリオンステーションで種牡馬入り。初年度の種付料は300万円でしたが、初年度産駒エンブロイダリーの活躍を受け、2026年には500万円まで上昇しています。
アドマイヤマーズの血統構成
父はダイワメジャー、母はヴィアメディチ(仏G3リューレ賞勝ち馬)、母父はマキャヴェリアンです。系統としてはサンデーサイレンス系にあたり、Halo 3×5・5のインブリードを持ちます。
注目したいのが母父マキャヴェリアンの存在です。ダイワメジャー産駒は本来パワー型が多いのですが、アドマイヤマーズ自身が高いレベルの切れ味を見せられたのは、この母系が持つスピードと機動力が加わったためと考えられます。
つまりアドマイヤマーズという種牡馬は、「父から受け継いだパワーと先行力」+「母系から受け継いだ切れ味」という二つの資質を併せ持ち、産駒にはこの二つがどちらか一方に振れて出る傾向があります。
- パワーが強く出た産駒 → ダートや道悪で本領を発揮(牡馬に多い)
- 母系の切れ味が出た産駒 → 芝の中距離で活躍(牝馬に多い)
本記事で見てきた「牡馬はダート、牝馬は芝」という二極化は、この血統構成から自然に導かれる帰結なのです。
代表産駒・注目産駒
エンブロイダリー
アドマイヤマーズの最高傑作。シルクレーシングの所有馬で、美浦・森一誠厩舎の管理馬です。
2025年にクイーンC(G3)を勝つと、桜花賞をJ.モレイラ騎手で優勝。秋には秋華賞をC.ルメール騎手で制して牝馬2冠を達成し、同年のJRA賞最優秀3歳牝馬に選出されました。
4歳となった2026年も阪神牝馬S(G2)からヴィクトリアマイル(G1)を連勝。父と同じくマイルを主戦場に、現役トップクラスの牝馬として君臨しています。
先行して直線でもうひと伸びするその競馬は、まさにアドマイヤマーズ産駒の理想形です。
テレサ
同じく初年度産駒の牝馬で、ローズS(G2)2着から秋華賞にも駒を進めました。重賞級の牝馬が複数出ている点に、フィリーサイアーとしての層の厚さが表れています。
ナムラクララ
姉に高松宮記念2着のナムラクレアを持つ良血。3歳1月に紅梅S(L)を完勝し、桜花賞にも出走しました。
その後は短距離路線を歩み、4歳の2026年は青函S(OP)で2着に好走。芝1200〜1400mで先行できた時が最も怖い1頭です。
まとめ:アドマイヤマーズ産駒の買い方
最後に、この記事の要点を整理します。
- まず前走の4角通過順を見る。5番手以内なら複勝率35.1%、10番手以下なら11.8%。ここで3倍の差がつく
- 本命は「前走4角5番手以内×ダート×牡馬」。単勝回収率208%・複勝回収率143%。ダート1600〜1800mなら複勝率44.1%
- 雨が降ったら「前走4角5番手以内×芝の道悪」。複勝率50.0%で軸として信頼できる
- 穴は「芝→ダート替わり×牡馬」。単勝回収率168%。前走で前に行けていれば326%
- 消しは「ダート→芝替わり」(38走0勝)と「牝馬×ダート」(単勝回収率11%)、「前走10着以下」(複勝率12.3%)
- 間隔は中4〜9週がベスト。休み明けは割引、叩き2走目から
アドマイヤマーズは「ベタ買いで儲かる種牡馬」ではありません。しかし前走の位置取りと性別・馬場を組み合わせれば、はっきりとプラスを狙える種牡馬です。予想の際にはぜひ、本記事のデータを参考にしてみてください。



コメント