このページでは、ヘニーヒューズ産駒の特徴や傾向、得意条件、馬券に役立つヒントをまとめています。
米国で10戦6勝のキャリア。
主な勝ち鞍として
キングズビショップS(GⅠダ1400m)
ヴォスバーグS(GⅠダ1200m)
が挙げられ、優れたダートスプリンターであったことが伺えます。
産駒に伝える早熟性というのは、自身も有していたもの。
2歳6月デビューから一気にGⅠ戦線の軌道に乗っていきます。
しかしながら、2歳時のGⅠレースは、ホープフルS、シャンペンS、BCジュヴェナイルともに2着と勝ちきれない競馬に泣くことに。
そこから長期休養を挟み、3歳夏に復帰。
以降は抜群の先行力を活かす競馬で、上記を含む重賞タイトルを獲得。
晩秋には満を持してBCスプリントに挑むものの、出遅れが響き1番人気ながらまさかの最下位に。
ラストランにして唯一連対を外すレースになりました。
5代内に目立ったクロスはなし。
父はストームキャット系の中でも早熟性の目立つヘネシー。
祖母のShortley(ショートレイ)は、ファーストフライトH(GⅢダ1400m)の優勝馬であり、この父であるMeadowlake(メドウレイク)は現役時代3戦3勝。
中でもアーリントンワシントンフューチュリティ(GⅠダ1300m)が主な実績で、日本では京王杯2歳Sを制したシベリアンメドウを送り出しています。
プリンスキロからの系譜らしく母系に入ってから優駿を送り出す傾向にあり、日本ではリアルインパクトが好例。
ヘニーヒューズは全体を通して、ダート短距離適性と早熟性がギュッと詰め込まれた存在です。
・早熟性を活かし3歳序盤までの成績が良い
・一方で5歳以降の成績は下降傾向に
・勝ち星の9割5分以上が1800m以下に集中
◆参考 これまでの中央競馬における全成績
勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|
9.8% | 19.4% | 27.8% | 70% | 79% |
勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|
12.5% | 23.7% | 34.2% | 91% | 91% |
やはりヘニーヒューズ産駒のウリは早熟性。
その成長スピードでアドバンテージを作り、3歳3月までの成績が優秀です。
勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|
6.8% | 15.2% | 22.6% | 50% | 71% |
上の3歳序盤の成績との比較では大きく数値を下げてしまっていることが見て取れます。
5歳以降になるとさらに成績が下がります。
勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|
5% | 11.6% | 18.5% | 45% | 63% |
531勝のうち、517勝が1800m以下に成績集中。
短中距離適性を強く伝えることは明白。
また、距離適性を引き延ばすのではなく、ヘニーヒューズの良さを活かすための繁殖が多く用意されていると思うので、より短距離適性の強い産駒が生まれやすい状況にあると思います。
既にモーニンやアジアエクスプレスといった後継種牡馬を送り出し、2頭とも現役時は父の適性を強く受け継ぎ、短距離からマイルで結果を残してきた存在。
ストームキャット系の大きな系統の中でも、新たに日本国内でのヘネシー系確立へ貢献しています。
・2歳1勝クラスの短距離戦で!
・3歳3月までの未勝利戦・1勝クラスは特定のコースを狙い撃ち!
・休み明けは苦にしないタイプ
何度も書いてしまっていますが、ヘニーヒューズ産駒の狙いどころは若駒。
早熟性を上手く活かさない手はありません。
まず、2歳1勝クラスの1000m~1600m戦での成績から
勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|
26% | 37.8% | 50% | 129% | 91% |
勢いで勝ち上がれる馬も多いようで、未勝利から昇級戦となった馬の成績は
勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|
28.2% | 40.8% | 57.7% | 135% | 105% |
複勝回収率でも100%を超えています!
中山ダ1200m
阪神ダ1400m
東京ダ1400m
京都ダ1400m
この4つのコースでは、ヘニーヒューズ産駒の完成度の高さがアドバンテージに。
◆未勝利戦の成績
勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|
17.3% | 24.8% | 38.5% | 207% | 102% |
◆1勝クラスの成績
勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|
15.4% | 24.8% | 38.5% | 118% | 112% |
単調なレースになりやすいという弱点がある中でも、序盤のダッシュ力に優れている産駒が多いので、そのアドバンテージの大きさで押し切れてしまう例が多く見られます。
半年以上間隔が空いた際の成績は以下の通り。
勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|
8.1% | 15% | 25% | 90% | 99% |
さらに3番人気以内に推された際には馬券的な旨味も生まれます
勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|
30.3% | 39.4% | 63.6% | 148% | 126% |
中山ではこれまでダート1200mを舞台に4戦4勝という牝馬で、3歳のうちに3勝クラスを突破。
2歳10月時点ではまだ緩いところも残していたようでしたが、3歳秋からは本格化の兆し。
スピード能力の高さを買われて芝のレースでもこれまでキャリアがありますが、これまでは2着が最高着順。
陣営の談話的にも本質的にはダートが合うようです。
まだそれほどキャリアもないので、成長曲線的にも今年ピークと読んで、活躍に期待したい一頭です。
祖母のオメガスピリットからは、オークス馬のヌーヴォレコルトが送り出されているファミリーです。
3歳2月のデビューから5連勝で、みやこSを制覇。
デビューから1年足らずでGⅠチャンピオンズCに挑戦も10着。
ここからの巻き返しに当然ながら期待がかかります。
デビューから一気の勢いで勝ち上がるというのは、ヘニーヒューズ産駒の中でもモーニンを彷彿させる大物の相。
5代母Ballade(バラード)からは数多くの名馬が世界に送り出され、セラフィックコールにおいては、ヴィルシーナやヴィブロス、シュヴァルグランと近親と血統背景のスケール感も壮大。
3歳シーズンは全体を通してもまだまだ幼さが残っていたので、完成は今年と見て、活躍に期待します。
◆2024.3.8追記
ダイオライト記念では、2400mを克服。
相手関係的に楽ができた感もありますが、正直距離の壁を考えていたので、良い意味で予想外。
長めの距離もクリアできる馬と考えるべきかもしれません。
祖母グレイスティアラは全日本2歳優駿優勝馬。
多くのヘニーヒューズ産駒に見られるレースセンスの良さというよりかは、能力だけで走っているような印象で少し器用さにも欠けているのがこの馬の特徴かなと思っています。
全日本2歳優駿では、スタート直後に不利を受けながらも最後まで走り切っての5着。
この辺は母父シンボリクリスエス経由のロベルトの血が効いているのかなとも感じました。
距離は1800mでもかなりギリギリかなという感触ですが、サウジ遠征を経て、今後どのようなキャリアを築いていくか注目です。