このページでは、札幌芝1800mのコースの特徴、各クラス別の勝ち時計の平均や活躍血統、成績上位騎手について解説しています。
スタート地点はスタンド前から。
最初のコーナーまでの距離は180mとかなり短いことから隊列がすんなり決まることも珍しくはありません。
ただ、新馬戦を除くとスローペースになることはそれほど見られず、持久力勝負の様相になるパターンが傾向として多く見られます。
函館との比較では緩やかなコーナーが特徴的であり、よく小回りコースとして語られることも多くありますが、実はそうではないというのが札幌コースの全体的な特徴。
同じ北海道滞在でも、小回りの函館で結果が出なかった馬が札幌で一変するパターンや、回りは違えど広い東京コースやさらに阪神、京都コースで結果を出している馬が札幌コースで一定の成績を出すシーンも。
枠順別成績では、開催全体を通して内枠が有利も、コース替わりでイン逃げが決まりづらくなる傾向は他の距離同様に割と顕著。
基本はイン、開催進んで外の差し馬にも出番を見込んでみるという考え方がセオリーのように思います。
◆枠順別成績
枠番 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1枠 | 9-6-7-39/61 | 14.8% | 24.6% | 36.1% | 381.0% | 152.0% |
2枠 | 4-8-6-43/61 | 6.6% | 19.7% | 29.5% | 14.0% | 48.0% |
3枠 | 10-6-6-55/77 | 13.0% | 20.8% | 28.6% | 128.0% | 91.0% |
4枠 | 12-7-4-62/85 | 14.1% | 22.4% | 27.1% | 92.0% | 58.0% |
5枠 | 6-4-7-71/88 | 6.8% | 11.4% | 19.3% | 34.0% | 30.0% |
6枠 | 5-8-8-70/91 | 5.5% | 14.3% | 23.1% | 27.0% | 65.0% |
7枠 | 7-10-11-67/95 | 7.4% | 17.9% | 29.5% | 53.0% | 88.0% |
8枠 | 8-12-12-69/101 | 7.9% | 19.8% | 31.7% | 20.0% | 60.0% |
種牡馬名 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ドゥラメンテ | 7-3-4-13/27 | 25.9% | 37.0% | 51.9% | 190.0% | 107.0% |
ディープインパクト | 5-5-3-19/32 | 15.6% | 31.3% | 40.6% | 62.0% | 109.0% |
ハービンジャー | 5-3-2-29/39 | 12.8% | 20.5% | 25.6% | 232.0% | 78.0% |
キングカメハメハ | 4-1-0-11/16 | 25.0% | 31.3% | 31.3% | 120.0% | 45.0% |
スワーヴリチャード | 3-4-0-0/7 | 42.9% | 100.0% | 100.0% | 258.0% | 160.0% |
上の項でも書いたように、実は小回りコースではないという点で、出走馬が能力を発揮しやすいコース形態であることから全体を通して、国内でもトップの成績を残している種牡馬が上位を占めているという見方ができます。
ハービンジャーとスワーヴリチャード産駒を除くと、これから世代交代で何が出てくるのか、これから非常に注目です。
個人的には、今後はエピファネイア産駒やサートゥルナーリア産駒が2歳戦や若馬のレースで台頭してくるのかなと考えています。
種牡馬名 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ディープインパクト | 7-4-5-18/34 | 20.6% | 32.4% | 47.1% | 132.0% | 103.0% |
キングカメハメハ | 7-3-1-28/39 | 17.9% | 25.6% | 28.2% | 70.0% | 38.0% |
キングヘイロー | 3-0-0-7/10 | 30.0% | 30.0% | 30.0% | 233.0% | 52.0% |
ハーツクライ | 2-3-4-13/22 | 9.1% | 22.7% | 40.9% | 37.0% | 86.0% |
ステイゴールド | 2-2-0-13/17 | 11.8% | 23.5% | 23.5% | 300.0% | 140.0% |
ディープインパクトもキングカメハメハも、母父でこれからもトップを行きそうな予感。
キングカメハメハは牝系の良さや種牡馬側の良さを引き出す傾向が見られつつも、終いの持久力勝負にも優れている傾向が一つ見られます。
また、ディープインパクトに関しては持久力勝負になった際でもある程度の追走力があれば終いの決め手が活きるタイプが多く見られます。
この2頭に関しては、種牡馬側にも芝の中距離でトップレベルを目指すために考えられた馬が配されるので、この舞台に限らずですが、今後もトップレベルを行きそうです。
騎手名 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
横山武史 | 17-4-3-20/44 | 38.6% | 47.7% | 54.5% | 119.0% | 84.0% |
吉田隼人 | 6-6-4-14/30 | 20.0% | 40.0% | 53.3% | 171.0% | 110.0% |
ルメール | 5-5-3-8/21 | 23.8% | 47.6% | 61.9% | 41.0% | 77.0% |
武豊 | 4-6-2-20/32 | 12.5% | 31.3% | 37.5% | 26.0% | 70.0% |
横山和生 | 3-2-5-20/30 | 10.0% | 16.7% | 33.3% | 65.0% | 39.0% |
芝戦、ダート戦でもあらゆる舞台で札幌は横山武史騎手が強い。
人気を背負う馬に多く騎乗しながらも単勝回収率はプラスです。
意外にもルメール騎手の成績がこの舞台で奮わないのは、馬群の中でロスを抑えたがる騎乗スタイルに馬が対応しきれないパターンや2歳戦で気性的に若くムラがあることや、馬自体の完成度の問題も考えられます。
・基本的にインが有利なコース形態
・昔から王道種牡馬産駒の活躍舞台
・母父成績からみると今後もディープインパクトとキングカメハメハの2頭には期待
・騎手成績ではここでも横山武史騎手の天下