この記事では、種牡馬・ゴールドドリームの産駒成績や評判、傾向について解説していきます。
ぜひ最後までご覧になってください。
ゴールドドリーム産駒の成績
【参考】ゴールドドリーム産駒の成績(集計期間:2024.6.15~2025.2.2)
条件 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
全体成績 | 7-4-7-79/97 | 7.2% | 11.3% | 18.6% | 33% | 81% |
産駒数が初年度から中央でも50頭を超えているということもあり、全体成績としてあまり派手さはありませんでした。
以降ゴールドドリーム産駒のこれまでの成績や傾向について見ていきます。
当然ながらダート中心
自身もダート馬であったように、適性としては産駒もダートが中心でここまで6勝。
芝での1勝は、今年1月の中山マイル戦で、ホウオウショコラが残したもの。
牝馬限定戦かつ時計もあまり目立たなかったので、今後はダートへ活路を見出していく可能性も十分に考えられます。
ですが、父のゴールドアリュールからも芝の短距離戦線で活躍を見せたナランフレグを出していますし、繁殖が軽さを補うような血統構成であれば、今後もホウオウショコラのように芝でも活躍する産駒が出てくるかもしれません。
中距離成績が良好
条件 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1000m~1500m | 3-2-3-60/68 | 4.4% | 7.4% | 11.8% | 26% | 33% |
1600m~2100m | 4-2-4-19/29 | 13.8% | 20.7% | 34.5% | 49% | 192% |
マイル戦以上の成績の方が安定的です。
自身もかしわ記念やチャンピオンズC勝ちの成績があるように、距離適性に関しては短距離よりかは中距離型に出やすいようです。
また中距離で強い馬づくりを、とも考えられていることでしょうから、ある種自然な流れとも言えると思います。
人気サイドでしっかり結果を残す
条件 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1~3番人気 | 7-2-3-5/17 | 41.2% | 52.9% | 70.6% | 188% | 143% |
集計期間内での勝利はいずれも上位人気に推された際になります。
キャリアを重ねつつ、人気を集めるようであれば信頼できる産駒が多いかもしれません。
ただし、まだまだ初年度だけでの成績ですので、安直に信じるのではなく、条件やレースにおける相手関係をしっかりと見極めたうえで馬券の参考にしていただけますと幸いです。
ゴールドドリーム産駒を狙いたい条件
デビュー2戦目の未勝利
条件 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
未勝利×2戦目 | 2-2-2-22/28 | 7.1% | 14.3% | 21.4% | 39% | 183% |
ダート戦では、近年ヘニーヒューズを筆頭にするようなストームキャット系統の血がデビュー戦からガンガン活躍を見せますが、そことの比較では若干時間をかけつつというタイプが多いかもしれません。
逆にいうと成長力を伺わせる産駒が多いと捉えることもできるので、2歳戦のうちから追いかけたい存在を見つけておくとその馬を介して長く競馬を楽しむことができるかもしれません。
ノーザンファーム産馬から
条件 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ノーザンファーム生産馬 | 3-1-1-0/5 | 60.0% | 80.0% | 100.0% | 226% | 212% |
上の項では少しゴールドドリーム産駒は時間がかかるかも…的なことを書きましたが、ノーザンファーム生産馬はしっかり早い段階から結果を出していました。
ゴールドアリュールの正当後継としてスタッドインとしていますし、仕上がり早めるノウハウや工夫が既に構築されているとなると、今後はますます2歳ダート戦や3歳ダートクラシックでの活躍が楽しみになってきます。
ただこの狙い方は、早い段階で多くの方々に認識されると思うので、いずれ別条件で更新すると思いわれます。
馬体重480kg以上
条件 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
480kg以上 | 3-1-5-10/19 | 15.8% | 21.1% | 47.4% | 52% | 131% |
このブログでは別記事でも「馬格のある馬から」ということをよく書いていますが、これは日本競馬に強く見られる傾向でもあり、ゴールドドリーム産駒もそれに当てはまるということになります。
特にダート戦に至っては、レース質的にも前掛かりになることが多く、終いのスタミナ勝負になることが基本形。
特にダートのビッグタイトルとなると、中央ではすべてに直線で坂があるコース。
そして地方においては、中央競馬との比較で砂圧が深かったりととタフさが求められます。
そういった過酷な条件を乗り切るために大きな馬体を有することは、一つ大事な条件であると考えられます。
ゴールドドリームの現役時代
主な勝ち鞍
・フェブラリーS(2017年)
・チャンピオンズC(2017年)
・かしわ記念(2018年、2019年)
・帝王賞(2018年)
2015年の12月とデビューはやや遅めも、初戦から3連勝で続く兵庫チャンピオンシップは2着。
ただ次戦のユニコーンSではしっかりと勝ち切って重賞初制覇なりました。
この年の勝利はこれが最後、真価を発揮したのは4歳になってからでした。
まず古馬になってからの初戦となったフェブラリーSをミルコ・デムーロ騎手のコンビで制覇。
このあとはドバイ遠征、国内に戻ってきての帝王賞、さらには南部杯と奮わず、立て直しに時間がかかっていた印象ですが、チャンピオンズCではライアン・ムーア騎手とのコンビで豪脚一閃。
テイエムジンソクとコパノリッキーを撫で切るような差し切りで2つ目のG1タイトルを手にしました。
さらに5歳になってからは全盛期とも言える活躍ぶり。
初戦のフェブラリーSはノンコノユメに差され、2着とタイトル獲得のチャンスを落としたものの、続くかしわ記念と帝王賞を連勝。
秋に入り勝ち切れはしませんでしたが、2着以下はなく存在感を示し続けました。
6歳シーズンに入り、この年もフェブラリーSでは2着。
一息入れて挑んだかしわ記念では連覇を達成したものの、これが現役時代としては最後の白星。
休みを挟んだ南部杯以降は、本当に若干ですが勢いに衰えが出始め、7歳のチャンピオンズCを最後に引退となりました。
ゴールドドリームの血統と産駒傾向の予想
父:ゴールドアリュール
母:モンヴェール
母父:フレンチデピュティ
父のゴールドアリュールは、ゴールドドリームの他にもエスポワールシチーやスマートファルコン、コパノリッキーといったダート名馬を送り出した名種牡馬。
ゴールドドリーム同様にダートマイルから2000mを守備範囲として活躍を見せました。
母のモンヴェールは、現役時代4勝。
1600万下(現:3勝クラス)までの出世とはなりましたが、なんといっても超がつくほどの良血。
3代母のスタティスティックはジェイドロバリーの妹であり、牝系は5代母は多くの世界的活躍馬を送り出しているスペシャル。
スペシャルはヌレイエフの母であることからも、名牝のクロスを持ち合わせている点がゴールドドリームの血統的な大きな特徴であり、種牡馬としてもノーザンファームで重宝される一因であると思います。
母父であるフレンチデピュティは、日本国内ではクロフネを代表に語られる種牡馬であり、なんといってもこの馬の特徴は終いの粘りや持久力をよく伝える傾向があります。
クロフネ自身もその特徴をフィリーサイアーやブルードメアサイアーとしてよく伝えており、現代競馬においても活躍を続けられる適性が備わっています。
ダート競馬におけるノーザンファームの叡智の結晶とも言えるゴールドドリームは、繁殖の質も担保されていますし、今後さらに数字を伸ばしていくことが予想されます。
サンデーサイレンスのクロスが強くなりそうな点だけが気がかりであり、そこをどうこなしていくかが生産者サイドのこだわりと腕の見せどころになってくると考えられます。
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