異例の米3歳チャンピオン・アニマルキングダム。産駒の傾向や特徴・評判は?

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この記事では、種牡馬アニマルキングダムについて記載しています。

現役時代

アニマルキングダムの現役時代の成績は通算12戦5勝。

その活躍を一言で表すなら「天才的な何でも屋さん」と言えるもの。

2歳時は、芝でもダートでもないオールウェザー(以下AW)戦でデビューし、初重賞制覇もAWのスパイラルSでした。

その勢いで、ケンタッキーダービーに出走。

初ダート、そして予定されていた鞍上の騎乗変更がありながらも、道中中団追走から直線で抜け出しての優勝。

ケンタッキーダービーにおけるダート未経験馬の優勝は、137回目にして史上初の快挙でした。

次走のプリークネスSでは2着、ベルモントS6着に敗れた後、骨折が判明。

その後は順調さを欠いてしまう時間が長く続きましたが、4歳秋に復帰しBCマイルでは2着。

5歳となり、前年にも定めていた目標であるドバイワールドカップに参戦表明。

ガルフストリームパークターフH(GⅠ)2着からの臨戦で、当日は2番手追走とスムーズな競馬を披露。

そして直線に向くや後続との差を大きく広げていき、圧勝で世界の頂点へ。

ケンタッキーダービーとドバイワールドカップの両レースを制した馬は、シルバーチャーム以来史上2頭目。

さらにケンタッキーダービー馬が5歳時にGⅠを勝つというのも史上初。

これまた金字塔と呼べる快挙を成し遂げています。

血統背景

父のルロワドサニモーはなかなか聞き馴染みのない種牡馬ですが、それもそのはずでブラジル産馬

現役時代は3歳時に加国へ移籍、そこから活躍を見せ

アットマイル(GⅠ)(芝1600m)
フランクEキルローマイル(GⅠ)(芝1600m)
サイテイションH(GⅠ)(芝1700m)

などGⅠ3勝に加え、BCマイルではArtie Schillerの2着という実績を残しています。

父母にはバブルカンパニーを持ち、父Candy Stripesはバブルガムフェローと兄弟馬。

また、母父Ahonooraは1992年の英国ダービー馬ドクターデヴィアスの父でもあり、アゼリ、ケープクロス、ニューアプローチちいった名馬の母の父。

一方、母馬のダリシアはドイツ産馬で現役時代はフィナンツグルッペ賞(芝2000mGⅢ)など通算3勝。

繁殖牝馬として日本に輸入されてからは、サトノダムゼルやサトノキングダム、さらにディープキングやデコラシオンを送り出しています。

母父のアカテナンゴはドイツの名種牡馬で、日本でも母の父としてワールドエースやワールドプレミア兄弟が有名どころ。

主に日本ではスタミナ源として評価されることの多い種牡馬です。

アニマルキングダムは、母系のリファール系の代表種牡馬ダンシングブレーヴを持ちますが、それ以外となるとかなり傍流の血統構成馬で、適性的にも産駒にどういった強みを残していくのか、掴みづらさがあることは否めません。

これまでの産駒傾向(2023年末までのデータ)

・全体的に奮っていない
・ダート短距離で限られた産駒の活躍
・繁殖の質に恵まれていない

日本に供用されてからの初年度の成績は

【1-1-2-36】
・勝率 2.5%
・連対率 5%
・複勝率 10%

とかなり奮っていません。

昨年の勝利は、10月22日の京都2Rダート1400mでヒルノドゴールが唯一のもの。

またサンキャメロンが未勝利戦で現在善戦している以外は目立った活躍がありません。

血統構成自体が傍流であり、どのような意図を持って配合をしていけば良いのか生産者サイドも理解しきれていないことから、あまり繁殖の質には恵まれていないように思います。

これから考えられる傾向

・サンデー系との組み合わせで芝をこなす産駒が現れる
・距離延長で穴をあける傾向が出るかも
・成長速度を考えてもJRAよりNAR中心か

サンデーサイレンス系やストームキャット系、キングマンボ系など現在日本で覇権を握っている血を持つ馬とは自在の組み合わせで、交配できる点がアニマルキングダムの最大の強みでしょう。

ここまで短距離・ダートを中心に使われがちですが、サンデーサイレンス系やディープインパクト系との組み合わせでは芝の中長距離を主な舞台に、長く活躍できる産駒がでてきてもおかしくないと思います。

ただし、成長速度的なことを考えると、2歳・3歳戦線というよりかは、数を使われて力をつけていくタイプがほとんどだと思います。

その点で全体的にJRA向きというよりかは、NAR向きの馬のほうが多くなるのかなという印象を受けます。

また早い段階での活躍を期待するのであれば、母系が早熟性のあるタイプ、それすなわちダートの短距離を得意とする牝馬との組み合わせが多く、それもNAR向きの傾向を後押しする材料になりそうです。

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馬券で狙うのであれば?

・まだ試されていない芝の中長距離戦
・3歳シーズンでは力が付ききらないと考え、条件馬は古馬になってから

先にも書いたように、アニマルキングダム自身の血統が傍流で、生産者サイドも今一つ掴み切れていない感じがあるで、今後も迷った挙句のダート短距離を使われる馬は多く出てくると思います。

しかし、アニマルキングダムの血統構成上は、芝を十分にこなせる、むしろ長めの芝でこそそのポテンシャルを発揮できると考えているので、まだ使われる機会のない、ローカル芝の中長距離での穴あけに期待しています。

加えて、一線級の成長スピードを持つ血統馬や仕上がり早となる環境の整った馬との比較では劣勢なので、やはり年齢とキャリアを重ねてからの走る傾向にあるということは覚えておきたいところでしょう。

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今後注目の産駒

プリフロオールイン

高知競馬所属で当地でデビュー。

新馬戦でこそ2着に敗れましたが、以降は無敗でネクスター高知、そして高知競馬の3歳重賞戦線へと繋がる重要な一戦・金の鞍賞を制しています。

ここまでの活躍の中で、特筆すべきなのはネクスター高知での勝ちっぷりで、序盤2Fの入りを24.6と古馬戦でもなかなか見ないハイペースの中先行するものの、最後まで一頭だけ止まらず。

前々でレースを進めながらもメンバー中上がり最速で駆け抜ける素晴らしい内容でした。

今年は高知競馬の3歳戦線においては間違いなく主役を張れる存在。

距離が延びてもしっかり対応できそうな点に好感です。

ピコボンズ

こちらは大井競馬デビューの一頭。

まだまだ線の細さや走り自体も幼さが目立ちますが、それでも2戦目となった1200m戦では馬群の内でもがいているのかと思いきや、外に導かれるとそこから豪快に伸びて先行馬をごぼう抜き。

直線半ばのシーンでは、上位とはかなりの差があったので、見た目にも相当インパクトのなる1勝となりました。

先にも述べたように、心身ともに完成度がまだまだといった印象ですので、ムラ駆けなここまでの3戦ではありますが、キャリアを順調に重ねることができれば成績も安定してきそうです。

ヒルノドゴール

JRAからも一頭。
日本で供用されてからの初年度産駒での唯一の中央かと上がりの存在。

これまで書いてきたように、この馬は使われて、キャリアを積んで力をつけていくという産駒傾向の通り、デビュー5戦目で初勝利をつかんでいます。

関係者の方の談話を見る限り、1400mに短縮してから良さが出ているとのことなので、今後もダートの短距離路線を中心に起用されていくことが考えられます。

4代母ワンスウエドはテイエムオペラオーの母。

全体的な構成から見ると、短距離というよりかは、長いところでこそなイメージですので、もう一度中距離ないしはもう少し長いところでの起用がないかなと思うところです。



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