帝王賞を連覇したメイショウハリオを出した、いまやJRAダートを代表する種牡馬です。全体では平均前後ですが、馬場が渋ったダートで一変します。
狙い目はダートの重、その中でもダート1700〜1800mの中距離、そして京都のダート。逆に芝と5歳以上、ダートの短距離は割り引くのが基本です。
パイロ産駒の成績と全体像
| 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 104-86-100-892/1182 | 8.8% | 16.1% | 24.5% | 75% | 73% |
父プルピット(エーピーインディ系)を受け継ぐ本格的なダート血統で、地方交流の大舞台では帝王賞連覇のメイショウハリオ、JBCクラシックのミューチャリーなど大物を次々に送り出しています。
全体の単勝回収率75%は平均前後ですが、これは条件を選ばずに買った場合の数字です。パイロ産駒は馬場と距離を絞ると一気に回収率が伸びるタイプで、狙いどころがはっきりしています。
単勝回収率は、万馬券が1本混ざるだけで簡単に100%を超えます。そこで本記事では、その条件で最も高い配当を1走ぶん除いても、なお100%を超えた条件だけを「買い」としました。1本の大穴に支えられただけの条件は採用していません。
パイロ産駒は芝を走る?|芝は完全に割引
| 馬場 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| ダート | 103-84-97-836/1120 | 9.2% | 25.4% | 79% | 75% |
| 芝 | 1-2-3-56/62 | 1.6% | 9.7% | 15% | 31% |
まず大前提として、芝は勝率1.6%・単勝回収率15%とほぼ走りません。芝に出走してきた時点で消してよいレベルです。以下の買い条件はすべてダート戦が前提になります。
パイロ産駒の買い方【狙い目3選】
ダートを前提に、出馬表の段階で判定できる買い条件を3つにまとめます。
買い① ダートの重
| 馬場 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| ダ良 | 64-60-79-589/792 | 8.1% | 25.6% | 57% | 73% |
| ダ稍重 | 18-13-11-138/180 | 10.0% | 23.3% | 89% | 88% |
| ダ重 | 15-9-4-82/110 | 13.6% | 25.5% | 219% | 74% |
| ダ不良 | 6-2-3-27/38 | 15.8% | 28.9% | 82% | 63% |
この種牡馬のいちばんの狙い目がここです。重まで渋ると勝率13.6%・単勝回収率219%と、良馬場(勝率8.1%・単勝回収率57%)から別馬のように一変します。最高配当を1本除いても134%を保ち、勝ち星も13頭に分散しています。
水分を含んだ脚抜きのいいダートで、パワーが一気に活きる血統です。稍重でも勝率10.0%と良馬場を上回りますが、単勝回収率は89%どまりで、妙味が出るのは重からになります。
不良は勝率15.8%と4段階でいちばん高いものの、単勝回収率は82%。勝ち切る力は上がっても、そのぶん人気になるため配当妙味は薄れます。
※とくにダート1700〜1800mの重は単勝回収率393%(勝率17.9%、最高配当を除いても228%)と最強の組み合わせで、雨の中距離ダートは第一に狙いたい条件です。
買い② ダートの中距離(1600〜1800m)
| 距離帯 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| ダ1200m以下 | 17-20-21-202/260 | 6.5% | 22.3% | 52% | 90% |
| ダ1300-1400m | 25-15-29-182/251 | 10.0% | 27.5% | 69% | 66% |
| ダ1700-1800m | 48-36-36-357/477 | 10.1% | 25.2% | 104% | 76% |
| ダ1900m以上 | 7-10-5-44/66 | 10.6% | 33.3% | 91% | 81% |
距離は1700〜1800mの中距離が主戦場で、単勝回収率104%と買い続けてプラスが出ます。メイショウハリオに代表される中距離ダートの本格派で、パワーとスタミナで押し切る形が持ち味です。
逆にダート1200m以下の短距離は単勝回収率52%と奮いません(複勝には手広く絡むので、狙うなら複勝まで)。買うなら1700m前後の中距離、というのが基本方針になります。
買い③ 京都のダート
| コース | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 京都ダ | 23-22-19-163/227 | 10.1% | 28.2% | 103% | 81% |
| 東京ダ | 18-10-20-129/177 | 10.2% | 27.1% | 88% | 61% |
| 阪神ダ | 13-12-14-106/145 | 9.0% | 26.9% | 77% | 95% |
| 新潟ダ | 10-3-6-53/72 | 13.9% | 26.4% | 101% | 60% |
コースでは京都ダートが単勝回収率103%と最も安定しています。とくに前走から距離を変えない同距離替わりで、複勝回収率104%と手堅く走ります。広い京都のコースで、中距離のパワーが素直に活きる印象です。
※京都ダは大穴の飛び出しに頼らず堅実に来るタイプで、複勝の軸に向きます。新潟ダートも回収率は高いものの、72走とサンプルは小さめです。
パイロ産駒の母父別成績|母父にパワーの血で好転
| 母父 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| キングカメハメハ | 9-4-2-52/67 | 13.4% | 22.4% | 101% | 63% |
| クロフネ | 5-1-4-51/61 | 8.2% | 16.4% | 94% | 49% |
| ゴールドアリュール | 11-12-10-108/141 | 7.8% | 23.4% | 51% | 58% |
| ダイワメジャー | 7-5-8-37/57 | 12.3% | 35.1% | 37% | 75% |
母父ではキングカメハメハ(単勝回収率101%)やクロフネ(94%)といったパワー型・米国型の血が入ると回収率が上がります。ただし各母父の頭数はまだ少なめで、強い傾向として押さえておく程度がよさそうです。
意外なのは、同じダート血統の母父ゴールドアリュールが単勝回収率51%と伸びていない点です。母父ダイワメジャーも勝ち星のわりに配当妙味が乏しく、母父の個性で妙味が変わってきます。
パイロ産駒の世代別成績|JRAは3歳中心、実績馬は地方で息長く
| 馬齢 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2歳 | 19-16-18-163/216 | 8.8% | 24.5% | 40% | 59% |
| 3歳 | 52-41-42-313/448 | 11.6% | 30.1% | 93% | 87% |
| 4歳 | 22-15-24-188/249 | 8.8% | 24.5% | 72% | 73% |
| 5歳 | 5-11-9-118/143 | 3.5% | 17.5% | 27% | 54% |
JRAでの成績は3歳が中心で、勝率11.6%・単勝回収率93%とここが稼ぎどきです。5歳になると勝率3.5%・単勝回収率27%まで下がりますが、これは衰えというより活躍の場が移るためです。
パイロ産駒は力のある馬ほど地方(南関東など)のダートに転出する傾向があり、地方に出た実績馬はむしろ息長く活躍します。帝王賞を連覇したメイショウハリオのように、古馬になってから本格化して長く走り続ける馬が目立つ血統です。JRAの数字だけで古馬を切らず、実績を残した馬は地方の交流戦で追いかけるのが正解になります。
パイロ産駒の脚質|前で運べた馬が堅実
| 前走4角 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 逃げ(1番手) | 12-7-6-47/72 | 16.7% | 34.7% | 56% | 70% |
| 先行(2-4番手) | 31-25-21-165/242 | 12.8% | 31.8% | 64% | 67% |
| 中団(5-9番手) | 25-33-38-246/342 | 7.3% | 28.1% | 51% | 79% |
| 後方(10番手以下) | 16-8-18-261/303 | 5.3% | 13.9% | 104% | 72% |
好走率で見ると、前走で前にいた馬ほど堅実です。逃げ・先行だった馬は勝率13〜17%とよく走りますが、人気になりやすく単勝回収率は伸びません。あくまで「軸として堅い」という位置づけです。
前走10番手以下の後方馬は勝率5.3%と好走率が低く、単勝回収率104%はたまの大穴によるものです(複勝率は13.9%どまり)。後ろからの一発に賭けるより、前で運べていた馬を素直に信頼するのが向いています。
パイロ産駒は距離延長で買える?|延長より馬場状態
| 距離変更 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 同距離 | 53-43-46-364/506 | 10.5% | 28.1% | 90% | 72% |
| 短縮 | 10-16-22-173/221 | 4.5% | 21.7% | 66% | 105% |
| 延長 | 22-14-15-185/236 | 9.3% | 21.6% | 76% | 52% |
距離延長が穴、という見方をされることもありますが、直近3年のデータでは延長の単勝回収率は76%と、とくに妙味は出ていません。むしろ前走と同じ距離のほうが勝率・回収率とも安定しており、短縮は複勝でこそ拾える形です。
距離の変化そのものより、これまで見てきた馬場状態(重)と距離帯(中距離)で判断するほうが、はっきりと結果に結びつきます。
パイロ産駒の消し条件
買い条件と同じく、出馬表の段階で判定できる「消し」をまとめます。
| 条件 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 芝(全体) | 1-2-3-56/62 | 1.6% | 9.7% | 15% | 31% |
| 5歳 | 5-11-9-118/143 | 3.5% | 17.5% | 27% | 54% |
| ダート1200m以下 | 17-20-21-202/260 | 6.5% | 22.3% | 52% | 90% |
| 母父ダイワメジャー | 7-5-8-37/57 | 12.3% | 35.1% | 37% | 75% |
最大の消しは芝で、これは出走してきたら手を引くレベルです。世代では5歳以上が失速し、6歳以上も同様に低調です。
ダートでも短距離(1200m以下)は単勝妙味に欠け、母父ダイワメジャーは勝ち星のわりに配当が乏しい。これらが重なる馬は、人気でも軸にしづらいところです。
パイロのプロフィール
2005年生まれ、アメリカ産。父は名種牡馬エーピーインディの後継として活躍したプルピットです。自身はフォアゴーステークス(米GI・ダート)を勝つなど17戦5勝で、馬券圏外に沈んだのは5回だけという堅実さが光りました。
2010年からダーレー・ジャパンで種牡馬入り。当初は成績が伸び悩みましたが、2016年産のメイショウハリオが帝王賞を連覇するなど大物を出し、いまやJRAダートを代表する存在になりました。種付料も当初の200万円から400万円まで上昇しています。
パイロの血統構成
父:プルピット、母:ワイルドヴィジョン、母父:ワイルドアゲイン。父プルピットはエーピーインディ系で、アメリカのダートで求められるパワーと持久力を伝える血統です。母父ワイルドアゲインは第1回ブリーダーズカップクラシックの覇者です。
この配合から出る産駒は、砂をパワーで押し切るダート中距離向きの資質がはっきりしています。母父にキングカメハメハやクロフネといったパワー型・米国型の血が入ると、その持ち味がさらに強調されます。芝で走れないのも、この血の裏返しといえます。
代表産駒① メイショウハリオ
帝王賞を連覇し、かしわ記念や川崎記念も制した交流ダートGIの雄です。この種牡馬の評価を決定づけた一頭で、GI級を4勝した実績を引っさげ、引退して種牡馬入りすることが決まりました。
代表産駒② ミューチャリー
JBCクラシックを制した交流GI馬です。地方所属ながら中央の強豪を相手にダートの頂点に立ち、パイロ産駒のパワーとしぶとさを示しました。
代表産駒③ パイロマンサー
全日本2歳優駿を制した、この血統の新しいスターです。2歳から地方交流のGIを勝ち切り、産駒の勢いがまだ衰えていないことを示しています。今後の成長が楽しみな一頭です。
代表産駒④ デルマルーヴル
名古屋グランプリや兵庫ジュニアグランプリを制したダート中距離の実力馬です。地方交流の重賞戦線で息長く活躍し、産駒の層の厚さを支えました。
まとめ:パイロ産駒の買い方
- いまやJRAダートを代表する種牡馬。芝(単勝回収率15%)は出走してきたら消し
- ダートの重が最大の買い(単勝回収率219%)。とくにダート1700〜1800mの重は393%
- 距離は1700〜1800mの中距離が主戦場(単勝回収率104%)。京都のダートも堅実
- 母父はキングカメハメハ・クロフネのパワー型で好転。距離延長は特に妙味なし
- 芝・5歳以上・ダート短距離・母父ダイワメジャーは割引
ダート血統らしく、狙いどころは非常にはっきりしています。雨で渋ったダートの中距離を第一に、京都など広いコースで前に行ける馬を狙うのが、この血統の勝ち方になります。今後も交流重賞での活躍が続きそうなので、変化があればそのつど更新していきます。予想の際にはぜひ、本記事のデータを参考にしてみてください。
出典:TARGET frontier JV(集計期間 2023.7.22〜2026.7.12、JRA平地)




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