このページでは、種牡馬・パイロの過去5年分のデータから見た産駒の特性や特徴、さらには馬券に役立つ情報をお届けしています。
【参考】過去5年のパイロ産駒の競走成績
勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|
8% | 15.7% | 24% | 82% | 73% |
勝ち星の約9割が1200~1800mまでに集中。
もちろん2000m以上をこなす産駒も多く出ていますが、競走番組的に地方競馬での活躍が目立つ印象です。
施設や環境を踏まえ、中央競馬においては2000m以下に適したサラブレッドに作られやすいという認識です。
2歳7月~3歳12月までのパイロ産駒のデータ
勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|
8.7% | 17.1% | 26.2% | 57% | 75% |
上の表は2歳の7月から3歳12月までのデータです。
この中でも、全体の勝ち星の約半数が3歳時に挙げられています。
しかし、早期のパイロ産駒はベタ買いで配当的な旨味はありません。
勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|
8.8% | 19.5% | 28.5% | 51% | 74% |
統計は「重」と「不良」時のもの。
複勝率に関しては、全体との比較で多少上昇しているものの、実際のところは雨馬場がそこまで得意なのかどうかは微妙なところ。
しかし、エーピーインディ系はダートにおいては、特定の馬場状態で極端に走らなくなるわけではありません。
また後ほどご紹介しますが、ここに別の条件を組み合わせることで、馬券的な旨味が生じます。
基本的にエーピーインディ系は「砂に水を含むことでの減速要素が少ない」と覚えてくと便利です。
パイロは気性の激しさを産駒にも強く伝える傾向があります。
基本的に堅実に走るタイプというよりかは、穴馬激走タイプを探したほうが馬券的には良いでしょう。
ピンかパーのパターンは多く、それを覚悟の上で購入する必要があります。
パイロ産駒の狙いは、外枠と、他の系統や馬たちにち減速要素にもなり得る「重」と「不良」の際。
そこに距離延長を組み合わせると成績は向上します。
勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|
14.3% | 22.9% | 34.3% | 133% | 113% |
さらに条件をさらに絞り
・今回距離延長×ダート1700m×8枠
勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|
44.4% | 44.4% | 66.7% | 558% | 233% |
やはり外枠のエーピーインディ系とでも言うべきでしょうか。
しかし、これはかなり限定的でサンプル数も少ないので、実用的かと問われるとなかなか回答に窮してしまうところです…。
新馬戦から480kg以上の大型馬の成績は
勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|
14.8% | 27.9% | 42.6% | 180% | 98% |
と良好。
さらにダート「良」「稍重」の馬場コンディションにおいては
勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|
16.3% | 30.6% | 46.9% | 205% | 109% |
とさらに率は上昇します。
ガツガツ馬を動かしていくタイプよりかは、馬の気分を大切にして進めるタイプ、俗にいう
「あたりが柔らかい」と言われる騎手との成績が良いです。
現役では松山弘平騎手、戸崎圭太騎手の2名。
勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|
20.3% | 33.3% | 50.7% | 137% | 106% |
勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|
25% | 38.9% | 50% | 125% | 101% |
このほかにも、既に調教師へ転身済みですが、福永祐一元騎手も単勝・複勝ともにベタ買いでプラスの成績でした。
あたりの柔らかい騎手、全体の成績では数値が低めでも制裁が少ない「馬乗りが上手」と評されている騎手との相性は良いことが推測できます。
現役時代は17戦5勝。
現役時、3度の大敗はこの時はいずれもオールウェザー。
主な勝ち鞍は
・フォアゴーS(ダGⅠ1400m)
・ルイジアナダービー(ダGⅡ1700m)
・ノーザンダンサーS(ダGⅢ1700m)
・リズンスターS(ダGⅢ1700m)
と重賞4勝で、このほかにもBCジュヴェナイル2着やトラヴァーズS3着といった実績を持ちます。
2歳時は勝ち切れない競馬も安定した走りで、3歳からはケンタッキーダービーを最大目標に。
そのケンタッキーダービーでは3番人気の支持を集めたものの、ビッグブラウンの8着に敗れています。
初のGⅠ制覇は4歳のフォアゴーSも、以降は勝ち星はなく、4歳一杯で引退となりました。
5代内でのクロスはネイティヴダンサーの5×5
父はエーピーインディ系のプルピット。
パイロの他にも日本ではタピットやその仔ラニなど、プルピットを経由すると気性が荒く、その気持ちの強さを闘争心にして走るタイプが多い傾向にあります。
3代母のCarols Christmas(カルロスクリスマス)からは、
ケンタッキーオークス(GⅠダ1800m)
BCディスタフ(GⅠダ1800m)
を含むGⅠ5勝を挙げたアンタパブルが。
また日本では、ラウダシオンも出ている牝系の一頭です。
母の父Wild Again(ワイルドアゲイン)は、第1回ブリーダーズカップクラシック(GⅠダ2000m)の優勝馬。
ワイルドラッシュの父であり、天皇賞馬ジャスタウェイの母の父としてその名を刻んでいます。
母系はダート色が強く、母父ディープスカイも産駒はダートは得意な傾向。
砂の短距離をしっかり走るために構成された血統馬で、しっかりとした脚力で1400mのヤマボウシ賞を勝利。
しかし、全日本2歳優駿では最後甘くなったことを考えるとマイルは長いと見ています。
これからはダート短距離戦線を中心に出走予定が組まれると思いますが、ユニコーンS出走の際には悩ましいところ。
ダート春短距離の大一番として兵庫チャンピオンシップを選択ならばチャンスがありそうです。
新馬戦はスタートこそ速くなかったものの、ダッシュ付いて2番手から。
終始2番手から逃げ馬に圧を与える逃げで、手応えも優勢。
最後は後続を寄せ付けない内容で、時計も悪くなくまだ奥がありそう。
血統的には、一族にJDD優勝馬のフレンドシップ。
母はホッカイドウ競馬から南関東に渡った名牝・ノットオーソリティであることから、今後もダート中距離戦線での長い活躍に期待しています。
昨年のホッカイドウ競馬の三冠馬。
卓越したスピード能力が最大の武器で、周りを寄せ付けないような競馬でホッカイドウ競馬の三冠を制覇。
他地区の馬との対戦となったダービーGPでは、スタートが決まらず、後方からの競馬になったものの、追い上げる競馬で3着と間違いのない地力の高さを証明。
しかし、道営記念では多重落馬事故に巻き込まれ、以降情報がありません。
その点は状況が分かり次第更新予定。
筋の通ったファミリーラインで、一族にはローブデコルテやスティルインラブ、ゴールドアクターの母父であるキョウワアリシバが送り出されています。
◆同系統