既に日本競馬のダート界では、多くの傑物を送り出している種牡馬・シニスターミニスター。
このページでは、シニスターミニスターの産駒特徴や馬券で狙いやすい条件などを記載しています。
【参考】シニスターミニスター産駒の成績
(集計期間2015.6.21~2024.1.1)
勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|
9.8% | 18.2% | 25.8% | 110% | 90% |
勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|
10.3% | 19.1% | 27% | 123% | 93% |
ダートにおいては「重」の際に若干パフォーマンスを落とす傾向にありますが、それでも基本的に砂のコンディションいかんで走る、走らないはあまり気にしなくて良いタイプ。
そのなかでも砂が乾いていて、力が求められる舞台では単勝ベタ買いでプラスというデータが出ています。
パイロやマジェスティックウォリアーにも言えることですがエーピーインディ系は、距離適性が広いものの、中でマイル前後に適性が寄りやすい傾向にあります。
シニスターミニスター産駒もダート1200~2100mまで幅広く活躍しており、集計期間の中では
・1200m
・1400m
・1700m
・1800m
・2100m
は単勝ベタ買いでもプラスになるデータが出ています。
この中でも東京ダ2100m戦では、過去に単勝万馬券が2本も飛び出しています。
その2本を除いた集計でも同舞台の複勝回収率は98%と穴馬の激走が見られています。
地方競馬との親和性も高い同馬の産駒ですが、中央競馬のダート戦でも馬券的には外せない存在です。
これもエーピーインディ系によくみられる傾向の一つですが、前走で大敗していても普通に巻き返してきます。
前走5着以下の馬の成績を集計すると
勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|
6.3% | 12% | 17.6% | 122% | 94% |
次に前走1着馬との着差が1秒以上あった馬の成績は
勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|
5.6% | 11.5% | 17.4% | 115% | 98% |
全体成績との比較では少し複勝率などは落ちますが、それでも単勝、複勝ともに回収率は全体より上回る結果に。
前走大敗したからといって安易に消しを選択してしまうのは、少し危ないと言えます。
特に大幅な距離変更や芝からダート替わりなどには注意が必要です。
1番人気の支持を集めた際の成績は
勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|
41.9% | 60.9% | 70.5% | 100% | 91% |
気分屋さんの多いエーピーインディ系の中では、かなりの安定感があると思います。
さらにダート1800mに舞台を限定すると
勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|
54.4% | 70.6% | 77.9% | 124% | 101% |
抜群の安定感があります。
さらにローカルのダート1700m戦でも複勝率は75%あるので馬券の軸としては信頼できる数字です。
まずは7枠と8枠を引いた際の全体成績から
勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|
11.2% | 21.2% | 30.8% | 133% | 108% |
エーピーインディ系は、外枠を引いた方がパフォーマンスを発揮しやすいとはよく言われます。
中でもシニスターミニスター産駒は外枠を引いた際の成績の良さが顕著です。
さらに前走内枠(1~4枠)から外枠を引いた際の成績は
勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|
10.9% | 20.8% | 31.7% | 149% | 118% |
と馬券的な旨味が増すので、内枠で揉まれて敗戦し、人気を落としている馬には要注意です。
新馬戦やデビュー戦では何も分からないままレースが終わってしまった馬の巻き返しは、かなり穴っぽいです。
勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|
7% | 13.2% | 19.3% | 391% | 190% |
シニスターミニスター自身が高齢のため、今年の2歳は数が少なく、有用か微妙なところではあります。
しかし、集計は取っていないものの、これは地方競馬にも有用だと思いますので、覚えておくといいかもしれません。
通算成績は13戦2勝。
2歳の大晦日にデビュー。
初勝利は3歳初戦の※クレーミングレースでした。
ケンタッキーダービーを最大目標とする中で、その最後の切符がかかるブルーグラスS(GⅠダ1800m)に出走。
そこではこれまでの煮え切らない走りを吹き飛ばすような快走で、なんと2着には12馬身差の圧勝で本番へ。
そのケンタッキーダービーでは5番人気の支持を集めたものの、勝負所でついていけなくなり結果は20頭中16着。
以降はまた以前のように勝ち切れない戦績が重なり、4歳で引退へ。
産駒にも伝えるムラ感は、自身も現役時代に有していたものでした。
※クレーミングレース…売却された競走馬たちが走るレース。出走前に購入したい馬代金を振り込む仕組みとなっている。
被った際は抽選で購入者を決定。
米国では施行の約半数がクレーミングレースとなっている。
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父のOld Trieste(オールドトリエステ)は北米のGⅡ4勝馬。
マイルから1800mを中心に現役時代は活躍。
早逝のため産駒は3世代のみも、BCスプリント優勝馬シルヴァートレインも送り出しています。
母Sweet Blue(スウィートブルー)は、現役時代7勝を挙げるも重賞勝ちはなし。
全体としてダート中距離適性を意識されている構成かなと考えますが、オールドトリエステの母系は傍流ため、完全には読み切れていないというのが正直なところ。
一つたしかなのは、シニスターミニスター産駒はエーピーインディ系の中でもプルピットを経由していない分、気性的な激しさがパイロとの比較では大分おだやかな傾向にあるという点です。
既に南関東三冠馬に対して今後に期待というのも、すこし失礼ですが、今後は中央勢とも対等に渡り合えることに期待しています。
3冠戦線のあとは少し、疲れが抜け切るのに時間を要したのか、ダービーグランプリは辛勝。
東京大賞典では古馬勢の厚い壁に阻まれることになりました。
しかし、フェブラリーSでは直線内から脚を伸ばして7着となり地方最先着。
明らかに道中のペースや追走に戸惑いを感じさせる中でも最後は伸びてきていたのは立派であると見ています。
フェブラリーSの経験が今後に繋がってくると考えられますし、一競馬ファンとしてもこの馬の更なる頑張りに期待を寄せています。
新馬戦は大外枠から好位で進め、直線は促す程度で完勝。
続いた1勝クラス戦では好位のインでタメが効いているように見えましたが、コーナーで置かれて6着に。
母父マンハッタンカフェはテーオーケインズと同じであり、シニスターミニスター産駒の一つの成功パターン。
同馬においては、祖母シネマスコープからトランセンドが送り出されていたりとダート競馬におけるスケール感の大きさを感じさせます。
南関東船橋からも一頭。
ミスカッレーラは、フジノウェーブ記念優勝馬で東京ダービー2着の実績を持つギャルダルの妹。
牝系にはメイショウボーラーの名もありますし、日本競馬において多数の産駒がデビューを果たしているので、ファミリーの活力もうかがえます。
新馬戦から1500mで卸され、3歳重賞戦線を意識されたローテーションで2歳戦線を歩んだ同馬。
ローレル賞では直線でまだ幼さも残し、暮れの東京2歳優駿牝馬ではローリエフレイバーに水を開けられる結果となりましたが、シニスターミニスター産駒は成長力も兼ね備えているので、もう一段良くなってくることに期待しています。
◆同系統