このページでは種牡馬ロードカナロアの産駒成績や傾向についてまとめています。
【参考】ロードカナロア産駒の成績
(集計期間2021.5.1~2024.5.1)
勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|
9.8% | 18.7% | 25.5% | 80% | 73% |
◆ロードカナロア産駒新馬戦成績
勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|
11.7% | 21.9% | 30.6% | 39% | 48% |
トップサイヤーであることから、出走馬は新馬戦の時点で人気になりがち。
馬券率自体も優秀ですが、その割には馬券回収率がかなり低めです。
条件的にも新馬戦は不確定要素も多いので、新馬戦のロードカナロア産駒で勝負をかけるのは、非効率であることが伺えます。
◆芝成績
馬場状態 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
芝・良 | 257-243-167-1719/2386 | 10.8% | 21.0% | 28.0% | 87% | 75% |
芝・稍重 | 44-47-31-342/464 | 9.5% | 19.6% | 26.3% | 65% | 67% |
芝・重 | 16-12-13-157/198 | 8.1% | 14.1% | 20.7% | 45% | 66% |
芝・不良 | 1-0-1-27/29 | 3.4% | 3.4% | 6.9% | 111% | 31% |
芝の成績においては、馬場状態が水を含んでいくほど、分かりやすく下降傾向にあることが読み取れます。
ベストパフォーマンスは時計の出る「良馬場」でこそ。
不良はデータ数も少ないものの、集計期間内28戦中1勝は奮わずという評価としてみます。
◆ダート成績
馬場状態 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ダ・良 | 107-88-81-930/1206 | 8.9% | 16.2% | 22.9% | 80% | 75% |
ダ・稍重 | 29-35-30-313/407 | 7.1% | 15.7% | 23.1% | 48% | 60% |
ダ・重 | 26-22-20-202/270 | 9.6% | 17.8% | 25.2% | 91% | 78% |
ダ・不良 | 14-3-9-116/142 | 9.9% | 12.0% | 18.3% | 102% | 56% |
ダートに関しては、足抜きの良い「重馬場」の成績が良好。
「良」、「やや重」も大きく評価を落とす必要性はありませんが、「不良」に関しては、芝同様に進みが悪くなる産駒が多いという点は抑えておきたいおポイントです。
起用距離 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
同距離 | 250-224-158-1626/2258 | 11.1% | 21.0% | 28.0% | 84% | 79% |
今回短縮 | 133-100-97-881/1211 | 11.0% | 19.2% | 27.3% | 104% | 80% |
今回延長 | 70-91-65-980/1206 | 5.8% | 13.3% | 18.7% | 63% | 61% |
ここはロードカナロアの現役時代のイメージを基本的に踏襲するイメージでいいかもしれません。
しかし、母父サドラーズウェルズ系やハービンジャーが入ると、距離延長でも結果を出せるタイプも多く見られるので、あくまでも血統構成には要注意。
キングカメハメハ同様、繁殖の色を良く出す種牡馬でもあるので、母父や牝系の特徴には目を向けて最終結論を出したいところです。
勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|
13.3% | 20.8% | 25.0% | 188% | 93% |
芝の馬場状態「重」から「良」リターンはかなりお買い得な条件。
先に記載したようにロードカナロア産駒の芝成績は、馬場状態が渋るほど下降する傾向にあるので、そのリターンで「良馬場」で狙うのは一つ理にかなっている作戦と言えます。
時計 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
3F 1位 | 60-51-30-266/407 | 14.7% | 27.3% | 34.6% | 110% | 72% |
基本的にロードカナロア産駒は過剰人気がちですが、この条件は過去芝ダともに単勝高配当も出現したパターン。
どちらかというとダート戦のほうが信頼度、回収率ともに高めです。
競馬場・距離 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
中京・芝1600 | 14-5-9-50/78 | 17.9% | 24.4% | 35.9% | 138% | 72% |
東京・芝1400 | 8-7-0-28/43 | 18.6% | 34.9% | 34.9% | 141% | 86% |
中京・芝1200 | 7-5-3-53/68 | 10.3% | 17.6% | 22.1% | 146% | 73% |
新潟・芝1400 | 7-4-3-36/50 | 14.0% | 22.0% | 28.0% | 175% | 86% |
東京・芝1600 | 6-7-8-37/58 | 10.3% | 22.4% | 36.2% | 128% | 111% |
ロードカナロア産駒は、なんといっても現代の日本の高速芝への適性が高く、開幕直後Aコースの芝レースでは特にねらい目。
集計期間で単勝回収率が100%を超える上位5つはいずれもマイル以下。
今年の日経賞では、クロミナンス(母父:マンハッタンカフェ)が2500m戦で2着。
べラジオオペラ(母父:ハービンジャー)が京都記念2着に大阪杯1着、と繁殖の色もしっかり出すので2000m以上もこなすことは確かです。
しかし、傾向的には父同様マイル以下で結果を残せる産駒が多いことが分かります。
通算19戦13勝。
主な勝ち鞍として、スプリンターズS(2回)、香港スプリント(2回)、高松宮記念、安田記念、他。
現役時代は馬券圏外はなしという、超絶優秀なスプリンターとしかいいようのない戦績。
2歳12月にデビューすると、翌年春には葵ステークスを制してOP勝ち。
以降も連勝を重ね京阪杯、シルクロードSと重賞も含め連勝。
しかし、初のG1挑戦となった4歳時の高松宮記念では3着。
この後は函館スプリントS、セントウルSとも2着となるものの、秋のスプリンターズSでは改めてその質の高さを証明する形で優勝。
これが初G1制覇。
そして12月、初の国際遠征となった香港スプリントでも、香港勢を破り優勝。
スプリントカテゴリーでは香港勢に敵わないとされていた日本調教馬が歴史を変えた瞬間でもありました。
翌年5歳シーズンは阪急杯から始動。
このあたりから小林雅巳アナウンサーより
「世界のローーードカナロア」というフレーズが用いられるようになります。
段々と「ロ」と「ド」の間の音引きは長くなり、この年のスプリンターズSを制した際には
「世界のロォーーーーーーーーーーーードカナロアァァアアア」
という長さまで発展(詳しくは下記動画をチェック)。
その豪快なフレーズに違わず、この年も香港スプリントを日本代表として制し、有終の美を飾った平成競馬史に残る最強スプリンターでした。
父はキングカメハメハ。
母はレディブラッサム。母父はストームキャットという構成。
祖母サラトガデューは、ベルダムS(G1ダ1800m)、ガゼルH(G1ダ1800m)を制している実力馬。
その仔であるレディブラッサムはストームキャットを配されたこともあり、短距離指向の強い米国血統構成であり、現役時代は芝ダ合わせて1000~1400mを舞台に4勝。
キングカメハメハは、繁殖牝馬の色を出しやすいことで有名ですが、ロードカナロアについてはこの例に漏れず。
母系のスプリント適性を強く受け継ぎつつも、欧州質味ある、終盤のトップスピードに乗ってからの持久力が補強されたイメージの血統構成ではあります。
兄弟馬も中央、地方でそれぞれ勝利を挙げているものの、ここまで怪物級の強さを誇ったのはレディブラッサムの仔では同馬のみ。
ロードカナロアも、種牡馬としては父キングカメハメハまでとはいかずとも、繁殖の色を出しやすいキングマンボ系の種牡馬であり、日本の高速芝に高い適性を持つ産駒が多い傾向にあります。
一方でダート短距離もこなす産駒もおり、種牡馬としてこのオールラウンダーな活躍はまさしく父譲りと言える部分でしょう。
成長曲線的には4歳で完成する晩成傾向の産駒が多く、5歳、6歳まで長く一線で活躍できる産駒も多い傾向にあります。