新潟競馬場は芝外回りの直線658.7m(JRA最長)で知られる左回りのコースです。
ただしその658.7mは外回りだけで、内回りは358.7m。
同じ競馬場の中に、300mも違う2本の直線が同居しています。
枠番を1枠から8枠まで切り分けて11コースを並べると、9コースで最低の枠が1枠か2枠でした。
新潟は内が沈む場です。
そして例外の1つである芝2000m外回りだけが、1枠最高・8枠最低という真逆の並びになります。
この記事でわかること
| コース | 1周 | 直線 | 高低差 |
|---|---|---|---|
| 芝・外回り | 2,223m | 658.7m(JRA最長) | 2.2m |
| 芝・内回り | 1,623m | 358.7m | 0.8m |
| ダート | 1,472.5m | 353.9m | 0.6m |
左回り。
高低差は最大でも2.2mで、新潟にはゴール前の坂と呼べるものがありません。
中山や阪神のようなパワーの関門が無いぶん、決着はスピードと直線の長さで決まります。
読むときにいちばん注意したいのは、直線658.7mは外回りだけで、内回りは358.7mしかない点です。
芝1600mと芝1800mが外回り、芝1000m・1200m・1400m・2200m・2400mは内回り。
芝2000mだけが内回りと外回りの両方で組まれるため、この記事でも2行に分けています。
| コース | 1枠 | 2枠 | 3枠 | 4枠 | 5枠 | 6枠 | 7枠 | 8枠 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 芝1000m | 6.2% | 13.8% | 8.3% | 15.9% | 20.3% | 20.0% | 19.3% | 36.8% |
| 芝1200m | 9.6% | 11.8% | 14.1% | 21.0% | 23.2% | 22.9% | 28.3% | 18.4% |
| 芝1400m | 16.4% | 15.1% | 23.5% | 17.6% | 17.3% | 24.1% | 17.3% | 22.7% |
| 芝1600m | 21.1% | 20.0% | 22.2% | 20.9% | 25.7% | 23.5% | 21.1% | 20.9% |
| 芝1800m | 16.5% | 21.5% | 19.9% | 21.3% | 24.0% | 22.0% | 22.4% | 26.6% |
| 芝2000m内 | 12.1% | 14.5% | 18.2% | 25.0% | 28.2% | 25.7% | 18.3% | 22.9% |
| 芝2000m外 | 31.9% | 26.4% | 22.8% | 21.7% | 28.1% | 21.5% | 22.4% | 16.2% |
| 芝2200m | 23.1% | 23.8% | 21.3% | 21.2% | 18.9% | 18.5% | 23.7% | 20.6% |
| 芝2400m | 11.8% | 22.2% | 15.8% | 25.0% | 22.7% | 26.1% | 20.0% | 24.0% |
| ダ1200m | 16.8% | 15.4% | 23.2% | 18.5% | 19.6% | 27.6% | 23.8% | 22.3% |
| ダ1800m | 16.4% | 21.2% | 20.9% | 22.5% | 25.3% | 20.3% | 23.2% | 24.5% |
縦に見ると、1枠が最低なのが芝1000m・芝1200m・芝1800m・芝2000m内・芝2400m・ダ1800mの6コース、2枠が最低なのが芝1400m・芝1600m・ダ1200mの3コース。
合わせて9コースで、内の2つのどちらかが最低でした。
いちばん極端なのが芝1000mです。
1枠6.2%に対して8枠36.8%と、複勝率が6倍近く開きます。
この条件はコーナーの無い直線競走なので、枠番がそのまま走る場所になります。
内ラチ沿いは伸びず、外の芝ほど傷んでいない、という馬場の差がそのまま結果に出ている形かなと。
逆を向くのが芝2000m外回りです。
1枠31.9%が11コースを通じても高い部類で、8枠16.2%が最低。
同じ距離の内回りは1枠12.1%が最低なので、内外で枠の意味が入れ替わります。
外回りは1周2,223mでコーナーが緩く、内で脚をためたまま直線658.7mを迎えられるためだと考えられます。
| コース | 1枠 | 2枠 | 3枠 | 4枠 | 5枠 | 6枠 | 7枠 | 8枠 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 芝1000m | 42% | 71% | 32% | 74% | 94% | 56% | 51% | 102% |
| 芝1200m | 20% | 30% | 100% | 42% | 65% | 73% | 187% | 37% |
| 芝1400m | 75% | 53% | 95% | 66% | 73% | 90% | 54% | 125% |
| 芝1600m | 68% | 50% | 101% | 95% | 93% | 66% | 92% | 61% |
| 芝1800m | 36% | 59% | 72% | 62% | 106% | 48% | 64% | 96% |
| 芝2000m内 | 59% | 55% | 67% | 92% | 156% | 75% | 48% | 55% |
| 芝2000m外 | 78% | 114% | 60% | 76% | 84% | 62% | 59% | 35% |
| 芝2200m | 189% | 45% | 56% | 35% | 46% | 117% | 106% | 63% |
| 芝2400m | 30% | 69% | 34% | 63% | 85% | 112% | 56% | 63% |
| ダ1200m | 46% | 54% | 84% | 52% | 77% | 100% | 83% | 64% |
| ダ1800m | 41% | 76% | 84% | 95% | 79% | 67% | 83% | 80% |
1枠の複勝回収率を横に並べると、芝1200m20%・芝2400m30%・芝1800m36%・ダ1800m41%・芝1000m42%と、目を覆う数字が続きます。
複勝率で沈んでいるうえに回収率でも取り返せておらず、新潟の1枠は割り引いて入るのが基本線です。
表で100%を超えたセルは13個あります。
ただしこの13個を1セルずつ検査したところ、13セルすべてが、最高配当1本を除くと100%を割りました。
いちばん極端なのが芝2200mの1枠189%です。
2023年の未勝利戦でケイツークローン(328.1倍・18番人気)が付けた複勝5550円だけで配当合計の75.4%を占め、この1走を除くと48%まで落ちます。
39頭ぶんしかない枠なので、1本で表示が3倍以上に振れます。
芝1200mの7枠187%も同じ形です。
2025年の1勝クラスでコムーネ(427.6倍・17番人気)が複勝8880円を付けた1走が配当の48.0%を占め、除くと98%になります。
芝2000m内の5枠156%は、2023年の未勝利戦でサンドロップ(334.1倍・18番人気)が複勝5570円を付けた1走が50.2%。
除くと79%です。
落差の小さいセルもありますが、結論は変わりません。
芝1000m8枠は102%→91%(ケイパブル・87.2倍・14番人気)、ダ1200m6枠は100%→91%(ネオレインボウ・201.2倍・15番人気)、芝1400m8枠は125%→97%(ポリトナリティー・370.0倍・14番人気)。
占有率が1割前後でも100%は割ります。
残る7セルも、支えている1走まで並べておきます。
つまり新潟には、枠を根拠に妙味を取りにいけるコースが1つもありません。
表では13セルに色が付いていますが、それは高配当1本の記録であって、次の開催で再現される性質のものではないかなと。
新潟の枠は「買う理由」ではなく「割り引く理由」に使うのが正しい使い方です。
1枠か2枠が最低という複勝率の側は9コースで一貫しており、そちらは1本では動きません。
| コース | レース数 | 4角1番手 | 4角2〜4番手 | 4角5〜9番手 | 4角10番手以下 |
|---|---|---|---|---|---|
| 芝1000m | 70R | 48.9% | 30.7% | 17.7% | 6.9% |
| 芝1200m | 43R | 37.2% | 33.1% | 18.0% | 8.4% |
| 芝1400m | 74R | 45.9% | 28.6% | 18.9% | 9.7% |
| 芝1600m | 84R | 38.1% | 28.6% | 25.6% | 8.6% |
| 芝1800m | 99R | 36.4% | 30.2% | 22.7% | 11.3% |
| 芝2000m内 | 39R | 48.7% | 32.7% | 21.2% | 5.3% |
| 芝2000m外 | 38R | 34.2% | 21.9% | 22.3% | 23.4% |
| 芝2200m | 29R | 37.9% | 33.9% | 22.6% | 5.3% |
| 芝2400m | 12R | 50.0% | 42.5% | 18.5% | 1.9% |
| ダ1200m | 172R | 58.4% | 41.2% | 14.6% | 5.5% |
| ダ1800m | 213R | 52.1% | 43.9% | 15.8% | 4.0% |
ダートは前です。
ダート1200mの4角先頭は複勝率58.4%で11コース中の最高、ダート1800mも52.1%。
ダート1800mは4角2〜4番手も43.9%あり、213Rという母数の厚さもあります。
新潟のダートで先行馬を軽視するのは損が大きいところ。
芝で目を引くのは芝2000m外回りです。
4角10番手以下の複勝率23.4%は、他の10コースが1.9〜11.3%に収まる中で完全に浮いています。
同じ距離の内回りは5.3%なので、内外を取り違えると予想が丸ごと逆になります。
外回りは4角先頭でも34.2%、2〜4番手21.9%と前受けの利が薄く、位置取りの優劣がほとんど消えるコースです。
芝1000mの数字は少し扱いが違います。
このコースはコーナーが無いため、4角通過順といっても直線の途中経過を記録したものにすぎません。
先頭48.9%・10番手以下6.9%という並びは、脚質というより「スタートしてすぐ前に出られたか」を映していると見るのが妥当かなと。
| コース | レース数 | 1番人気 勝率 | 1番人気 複勝率 |
|---|---|---|---|
| 芝1000m | 70R | 25.7% | 61.4% |
| 芝1200m | 43R | 34.9% | 69.8% |
| 芝1400m | 74R | 23.0% | 56.8% |
| 芝1600m | 84R | 33.3% | 61.9% |
| 芝1800m | 99R | 38.4% | 60.6% |
| 芝2000m内 | 39R | 35.9% | 64.1% |
| 芝2000m外 | 38R | 26.3% | 52.6% |
| 芝2200m | 29R | 41.4% | 75.9% |
| 芝2400m | 12R | 41.7% | 58.3% |
| ダ1200m | 172R | 31.8% | 63.0% |
| ダ1800m | 213R | 36.2% | 67.0% |
母数の十分なところで見ると、最も堅いのが芝1800m(99R・勝率38.4%)、最も飛ぶのが芝1400m(74R・勝率23.0%・複勝率56.8%)です。
芝2400mの41.7%は12Rしかないので、ここでは脇に置きます。
複勝率まで落ちるのが芝2000m外回りで、勝率26.3%・複勝率52.6%。
内回りの35.9%・64.1%と比べると別のコースのような差です。
後ろから届いてしまう舞台(4角10番手以下23.4%)なので、人気馬にとっては前に行けても安心できず、外を回されても終わらない。
軸を固定しにくいのは芝2000m外と芝1400m、と覚えておくと使えます。
| 種牡馬 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| エピファネイア | 30-20-25-197/272 | 11.0% | 27.6% | 115% | 79% |
| キズナ | 24-19-13-171/227 | 10.6% | 24.7% | 79% | 71% |
| ロードカナロア | 23-17-22-150/212 | 10.8% | 29.2% | 109% | 98% |
| モーリス | 19-18-13-152/202 | 9.4% | 24.8% | 75% | 60% |
| ドゥラメンテ | 18-11-10-111/150 | 12.0% | 26.0% | 113% | 62% |
| ブリックスアンドモルタル | 14-10-7-99/130 | 10.8% | 23.8% | 46% | 59% |
| ゴールドシップ | 13-15-17-169/214 | 6.1% | 21.0% | 101% | 68% |
| ハービンジャー | 13-6-12-129/160 | 8.1% | 19.4% | 60% | 48% |
単勝回収率が100%を超えたのはエピファネイア115%・ドゥラメンテ113%・ロードカナロア109%・ゴールドシップ101%の4頭です。
ただし4頭とも、最高配当の1走を除くと100%を割ります。
いちばん危ないのがドゥラメンテで、2024年の1勝クラス(芝1400m)でメリージェーン(61.3倍・11番人気)が付けた単勝6130円が配当合計の36.1%。
この1走を除くと73%まで落ちます。
ゴールドシップも同じで、2025年の新馬戦(芝1600m)でヒルデグリム(69.5倍・9番人気)を勝たせた1走が32.0%を占め、101%は69%になります。
勝率6.1%・複勝率21.0%が実像です。
エピファネイアは115%→95%(未勝利・芝1200mのハッピーデービー、55.0倍・11番人気で17.6%)、ロードカナロアは109%→92%(新発田城・2勝クラスのインテグリフォリア、36.7倍・11番人気で15.9%)。
落差は小さいものの、どちらも100%は保てません。
そのうえで、芝で当てにいくならロードカナロアかなと。
複勝率29.2%はこの8頭で最も高く、複勝回収率98%も最高配当1本を除いて90%と、ほとんど減りません。
逆にブリックスアンドモルタルは単勝回収率46%・複勝回収率59%。
複勝率23.8%はキズナやモーリスと並ぶのに、配当だけが付いてきていません。
| 種牡馬 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| ドレフォン | 13-11-16-128/168 | 7.7% | 23.8% | 80% | 84% |
| ヘニーヒューズ | 12-10-9-104/135 | 8.9% | 23.0% | 69% | 67% |
| パイロ | 11-3-8-54/76 | 14.5% | 28.9% | 99% | 72% |
| シニスターミニスター | 11-16-7-81/115 | 9.6% | 29.6% | 77% | 110% |
| ドゥラメンテ | 11-8-4-54/77 | 14.3% | 29.9% | 88% | 111% |
| ホッコータルマエ | 11-12-11-111/145 | 7.6% | 23.4% | 80% | 66% |
| コパノリッキー | 9-9-5-85/108 | 8.3% | 21.3% | 41% | 57% |
| ナダル | 9-8-5-22/44 | 20.5% | 50.0% | 139% | 127% |
顔ぶれが芝とほとんど入れ替わります。
ドレフォン・ヘニーヒューズ・パイロ・シニスターミニスター・ホッコータルマエ・コパノリッキーは芝の表に1頭も出てきません。
新潟では面を見ずに種牡馬名だけで買うと噛み合わないということです。
100%を超えたのはシニスターミニスターの複勝回収率110%、ドゥラメンテの複勝回収率111%、ナダルの単勝139%・複勝127%です。
シニスターミニスターの110%は、2025年の2勝クラス(五泉特H・ダ1800m)でプレイサーゴールド(22.4倍・10番人気)が絡んだ1走が25.2%を占め、除くと84%になります。
ドゥラメンテの111%も、2023年の1勝クラス(ダ1800m)のワイルドベティ(21.3倍・9番人気)が31.4%で、除くと73%です。
両方の表に出てくるのはドゥラメンテだけですが、芝の単勝113%も、ダートの複勝111%も、除いた後はどちらも73%。
面によらず「回収率が高く見えるのは1本のおかげ」という同じ構図です。
芝の勝率12.0%・ダートの勝率14.3%という当たる側の数字のほうが信用できます。
面白いのがナダルで、44走と母数は薄いものの勝率20.5%・複勝率50.0%。
単勝139%は2025年のわらび賞(1勝クラス)のバギーウィップ(26.8倍・11番人気)が43.9%を占めて80%まで落ちますが、複勝127%は1本を除いても111%を保ちます。
単勝で追うより複勝や3連系の紐で拾う形かなと。
| 騎手 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 戸崎圭太 | 48-34-21-139/242 | 19.8% | 42.6% | 74% | 70% |
| ルメール | 45-32-9-46/132 | 34.1% | 65.2% | 74% | 86% |
| 丹内祐次 | 38-40-33-167/278 | 13.7% | 39.9% | 67% | 91% |
| 荻野極 | 35-36-26-204/301 | 11.6% | 32.2% | 129% | 99% |
| 菊沢一樹 | 32-38-36-417/523 | 6.1% | 20.3% | 83% | 83% |
| 丸山元気 | 28-27-26-258/339 | 8.3% | 23.9% | 60% | 80% |
| 佐々木大 | 26-21-17-152/216 | 12.0% | 29.6% | 74% | 59% |
| 津村明秀 | 23-23-26-141/213 | 10.8% | 33.8% | 73% | 95% |
回収率で100%を超えたのは荻野極の単勝回収率129%だけです。
そしてこれは、この記事でいちばん強く押せる数字です。
最高配当は2024年の未勝利戦でドナレア(53.4倍・11番人気)を勝たせた1走ですが、単勝配当に占める割合は13.7%にとどまり、この1走を除いても112%を保ちます。
301走という母数もあります。
複勝回収率99%も、1本を除いて94%。
ここまで見てきた100%超のうち、最高配当1本を除いても100%を保ったのは、荻野極の単勝とナダルの複勝の2つだけでした。
ルメールは勝率34.1%・複勝率65.2%と別格ですが、単勝回収率は74%。
妙味を求める相手ではありません。
狙うなら複勝や3連系の軸としてで、その意味では丹内祐次(複勝率39.9%・複勝回収率91%)や津村明秀(複勝回収率95%)のほうが組みやすいところ。
ここまでは11コースを横に並べた比較です。
各コースの脚質・枠順・血統・前走条件までの掘り下げは、下の個別記事にまとめています。
ダート2500m(3年で3レース)は母数が薄すぎるため、この記事の横断比較からは除外しています。