このページでは種牡馬・ジャスタウェイの産駒について、血統傾向、適性についてまとめています。
ジャスタウェイ産駒の成績
【参考】これまでのジャスタウェイ産駒の成績・傾向
【集計期間:2021.5.1~2024.5.1】
勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|
7.3% | 14.4% | 21.0% | 74% | 75% |
晩成傾向の強い種牡馬とは言えない
2~4歳までは平行線の成績を残すものの、5歳以降の成績が下降する傾向に。
ハーツクライからの系譜を継いでいる馬ではありますが、ハーツクライのような「成長力」が大きな武器とは言えないという特徴があります。
年齢 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
2歳 | 36-30-35-347/448 | 8.0% | 14.7% | 22.5% | 60% | 56% |
3歳 | 89-66-69-807/1031 | 8.6% | 15.0% | 21.7% | 85% | 80% |
4歳 | 30-41-25-333/429 | 7.0% | 16.6% | 22.4% | 69% | 78% |
5歳 | 18-27-25-268/338 | 5.3% | 13.3% | 20.7% | 95% | 95% |
6歳 | 1-4-1-93/99 | 1.0% | 5.1% | 6.1% | 8% | 31% |
7歳 | 0-0-1-20/21 | 0.0% | 0.0% | 4.8% | 0% | 25% |
8歳 | 0-0-1-4/5 | 0.0% | 0.0% | 20.0% | 0% | 90% |
勝利数では3歳が最も多く、この時期に充実期を迎える産駒が多いことが推測できます。
5歳シーズンでは穴馬の台頭が目立つのか、回収率が高めです。
ジャスタウェイ産駒の馬場状態別成績
馬場状態別 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
芝・良 | 67-66-74-717/924 | 7.3% | 14.4% | 22.4% | 48% | 76% |
芝・稍重 | 18-12-13-155/198 | 9.1% | 15.2% | 21.7% | 112% | 75% |
芝・重 | 8-3-1-59/71 | 11.3% | 15.5% | 16.9% | 145% | 48% |
芝・不良 | 1-1-1-9/12 | 8.3% | 16.7% | 25.0% | 80% | 116% |
ダート・良 | 45-44-45-567/701 | 6.4% | 12.7% | 19.1% | 70% | 64% |
ダート・稍重 | 16-16-10-187/229 | 7.0% | 14.0% | 18.3% | 59% | 74% |
ダート・重 | 11-7-2-92/112 | 9.8% | 16.1% | 17.9% | 271% | 91% |
ダート・不良 | 5-8-6-44/63 | 7.9% | 20.6% | 30.2% | 86% | 137% |
「芝・不良」に関しては、サンプル数が少ないので、何とも言えないところ。
一方で、「ダート・不良」のコンディションに関しては比較的サンプル数もそろっているうえで、馬券率上昇。
回収率的にも旨味が増し、注意が必要な存在になります。
牡馬(セン馬)・牝馬では成績差が大きい
◆牡馬(セン馬)成績
馬場 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
芝 | 58-49-56-464/627 | 9.3% | 17.1% | 26.0% | 67% | 77% |
ダート | 46-50-33-482/611 | 7.5% | 15.7% | 21.1% | 108% | 77% |
単勝回収率的には牡馬×ダートでは100%を超えますが、複勝率としては芝のほうが上。
記事を作成するよりも前から感じていたことになりますが、ジャスタウェイ産駒は全体的に掴みどころが大変難しいという特徴があります。
◆牝馬成績
馬場 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
芝 | 36-33-33-476/578 | 6.2% | 11.9% | 17.6% | 61% | 73% |
ダート | 31-25-30-408/494 | 6.3% | 11.3% | 17.4% | 65% | 68% |
牝馬成績に関しては、牡馬との比較で全体的に奮わず。
このことからジャスタウェイは一つ、牡馬のほうが活力ある産駒を出すという傾向が読み取れます。
ジャスタウェイ産駒を馬券で活かすヒント
牡馬×中京・東京ダート戦で馬券的妙味を探る
距離・コース | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
中京・ダ1400 | 2-4-1-7/14 | 14.3% | 42.9% | 50.0% | 220% | 155% |
中京・ダ1800 | 3-2-3-37/45 | 6.7% | 11.1% | 17.8% | 196% | 109% |
中京・ダ1900 | 2-4-2-27/35 | 5.7% | 17.1% | 22.9% | 36% | 52% |
勝率、連対率、複勝率に関しては、全体の数値との比較では変わらないので、あくまでも回収率重視、穴馬条件を探った格好になります。
この他の得意条件となると、東京のダート戦になります。
距離・コース | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
東京・ダ1400 | 2-3-2-22/29 | 6.9% | 17.2% | 24.1% | 212% | 98% |
東京・ダ1600 | 4-4-5-36/49 | 8.2% | 16.3% | 26.5% | 153% | 89% |
東京コースに関しては、全体との比較で率も上がっていることから、適性の高い条件であるということができます。
左回り×ダート戦×短中距離という舞台がジャスタウェイ産駒の牡馬にとって一つ適性の高い条件ということができます。
牝馬は夏の函館未勝利戦で狙い撃ち
◆函館戦×牝馬×未勝利
条件 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
未勝利 | 5-2-3-17/27 | 18.5% | 25.9% | 37.0% | 255% | 128% |
ジャスタウェイ産駒は全体成績では牝馬は奮わず…ということをご紹介しましたが、その中でも走る条件を紹介します。
近年に至ってはジャスタウェイ産駒の牝馬が走る条件はここに集約されているかなといった印象です。
母父:Mr.prospector持ちを狙う
種牡馬名 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
キングカメハメハ | 16-11-15-128/170 | 9.4% | 15.9% | 24.7% | 62% | 89% |
スウェプトオーヴァーボード | 5-5-1-11/22 | 22.7% | 45.5% | 50.0% | 110% | 112% |
アドマイヤムーン | 5-2-9-40/56 | 8.9% | 12.5% | 28.6% | 75% | 75% |
コロナドズクエスト | 5-1-1-7/14 | 35.7% | 42.9% | 50.0% | 339% | 211% |
ケイムホーム | 3-0-3-12/18 | 16.7% | 16.7% | 33.3% | 128% | 54% |
母系全体でソートをかけてしまうと、かなり情報が膨大になってしまうので、ここではあくまでも母父にMr.prospectorを持つ馬と限らせてもらいました。
以前は、ハーツクライ同様、繁殖がダンジグを持っているとトモも甘さを補えるということからニックスと言われていました。
しかし近年では、キングマンボ、フォーティナイナーを経由しているミスプロ系持ちとの相性の良さが目立ちます。
ジャスタウェイの現役時代
通算22戦6勝。
主な勝ち鞍として、ドバイデューティーフリー、天皇賞・秋、安田記念といったところが挙げられます。
古馬になって急激に覚醒したイメージもあるものの、その素質の非凡さは2歳時から十分に示す活躍で、新馬戦快勝のあとは、新潟2歳Sで2着。
3歳になりアーリントンCを制したあとはNHKマイルカップ、日本ダービーと結果を出せなかったものの、立て直しとなった秋の毎日王冠では2着に好走。
以降歯がゆい競馬は確かに続いたものの、4歳秋から完成域へ。
天皇賞・秋を快勝すると、以降は中山記念、ドバイデューティーフリー、安田記念と4連勝。
ドバイでは早め先頭から後続を完全にちぎり、その名の通りの爆発力を見せるレースを世界の競馬ファンに披露。
秋は凱旋門賞に挑戦も、米国色の強い血統構成の同馬には適性面で、向かない部分もあり8着。
以降ジャパンカップはエピファネイアの2着、有馬記念はジェンティルドンナの4着に敗れ、これがラストランとなりました。
ジャスタウェイの血統背景
父ハーツクライは、有馬記念でディープインパクトを破り、ドバイシーマクラシックをも制した名馬。
種牡馬としても牡牝問わず、数多くの名馬を国内で送り出しています。
牝系は、祖母シャロンが米国からの輸入繁殖牝馬で、日本ではこの馬を基盤に牝系が展開。
母のシビルは、3歳の秋にデビュー。
未勝利ながらも500万下で一度3着という実績。
5代アウトブリード、牝系からしてもジャスタウェイを除くと主だった活躍馬が見られないことから、革命児かなという見方ができます。
血統的にはサンデーサイレンス系×ワイルドアゲインの米国競馬質の適性が産駒には微妙に伝わらない感じで、仕上がり早ではあるものの、適性に関しては掴みどころのないこと自体が適性といった印象。
ミスプロ系との組み合わせで、ある程度馬格を有する牡馬のダート戦で、堅実に勝ち星を重ねていく産駒が今後も多いのかなといった印象になります。
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