このページでは、中山競馬芝1600mのコースの特徴、各クラス別の勝ち時計の平均や活躍血統、成績上位騎手について解説しています。
スタート地点は1コーナー横のポケットから。
中山競馬場の芝コースは高低差5.3mとJRA全10場の中で最も高低差が大きく、スタート直後は2コーナーまで緩やかな下り坂が続きます。
2コーナーまでの距離は240mと短く、スタート直後の反応が良い馬ではないとなかなか前々での競馬が厳しいコース形態です。
最後の直線距離は310mと短さに加えて、ゴール前には高低差2.4mの急坂があります。
この急坂を乗り切るためのスタミナと持久力が必要で、先行馬と差し追い込み馬がガラッと入れ替わるシーンもしばしば。
クラス別の特徴で言えば、特に新馬戦でのテンの入りが遅く、終いの瞬発力勝負になることが多いため、下級条件では瞬発力に秀でた血統馬を狙うがセオリーとなります。
枠順別成績は内枠(1~4)が圧倒的に有利です。
2コーナーまでの距離が短いため、内枠の馬がコースロスなく走れるのに対し、外枠の馬は外々を回らされることが多くなります。
AコースからCコースまで、どの設定でも内枠(1~4)有利の傾向は変わりません。内ラチ沿いをピッタリ回り、直線で抜け出すのがこのコースでの理想的な競馬です。
枠番 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1枠 | 28-28-38-256/350 | 8.0% | 16.0% | 26.9% | 62% | 84% |
2枠 | 31-27-22-284/364 | 8.5% | 15.9% | 22.0% | 113% | 87% |
3枠 | 35-23-25-294/377 | 9.3% | 15.4% | 22.0% | 63% | 73% |
4枠 | 39-29-17-311/396 | 9.8% | 17.2% | 21.5% | 95% | 57% |
5枠 | 30-33-25-321/409 | 7.3% | 15.4% | 21.5% | 61% | 77% |
6枠 | 19-25-31-343/418 | 4.5% | 10.5% | 17.9% | 39% | 56% |
7枠 | 23-24-30-357/434 | 5.3% | 10.8% | 17.7% | 94% | 73% |
8枠 | 20-36-38-345/439 | 4.6% | 12.8% | 21.4% | 36% | 73% |
種牡馬名 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ディープインパクト | 18-10-5-68/101 | 17.8% | 27.7% | 32.7% | 151% | 101% |
シルバーステート | 13-11-11-56/91 | 14.3% | 26.4% | 38.5% | 117% | 124% |
ロードカナロア | 12-20-11-104/147 | 8.2% | 21.8% | 29.3% | 44% | 74% |
エピファネイア | 12-8-7-102/129 | 9.3% | 15.5% | 20.9% | 61% | 57% |
キズナ | 11-9-6-64/90 | 12.2% | 22.2% | 28.9% | 87% | 122% |
新馬戦や下級条件では瞬発力勝負にもなりやすいというラップ傾向から、タメてキレるディープインパクト産駒がこれまで単独トップ。
しかし、以降産駒が出てこないことから次のトレンドを掴みたいところです。
シルバーステートは下級条件でも勝ち星を重ねていますが、重賞でもエエヤンがニュージーランドトロフィーを制覇。
気難しいところを見せながらもダービー卿チャレンジトロフィーでも2着と適性の高さを見せています。
父母:アルザオ
母父父:ロベルト
母母父父:ニジンスキー
由来の粘りや底力がこの中山芝1600mとは相性の良いイメージで、今後もシルバーステート産駒からは、おいしい馬券が獲れるのではと期待しています。
キズナ産駒は牡馬がお買い得、エピファネイア産駒に関してもサンデーサイレンスの4×3が組みやすいことから今後も好成績でしょう。
ロードカナロア産駒に関しては牝系次第でサンデーサイレンスの血は欲しいところ。
種牡馬名 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ディープインパクト | 19-11-14-133/177 | 10.7% | 16.9% | 24.9% | 82% | 69% |
キングカメハメハ | 8-11-8-123/150 | 5.3% | 12.7% | 18.0% | 128% | 68% |
アグネスタキオン | 8-4-7-72/91 | 8.8% | 13.2% | 20.9% | 122% | 70% |
マンハッタンカフェ | 8-3-7-54/72 | 11.1% | 15.3% | 25.0% | 92% | 63% |
シンボリクリスエス | 6-4-5-68/83 | 7.2% | 12.0% | 18.1% | 26% | 61% |
産駒傾向でもディープインパクトがトップでしたが、母父成績でもトップであり、今後もこの勢いは変わらなさそうです。
注目はキングカメハメハを含めて、キングマンボ持ちの底力を有したタイプやシンボリクリスエスのような芝もこなせるロベルト内包馬の存在。
上位にランクインはしませんでしたが、ロベルト父系の日本での代表ともいえるブライアンズタイムもこのコースとの相性は良いです。
騎手名 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
横山武史 | 24-14-7-90/135 | 17.8% | 28.1% | 33.3% | 59% | 70% |
戸崎圭太 | 20-15-13-78/126 | 15.9% | 27.8% | 38.1% | 101% | 82% |
ルメール | 16-13-3-49/81 | 19.8% | 35.8% | 39.5% | 64% | 62% |
M.デムーロ | 16-8-11-45/80 | 20.0% | 30.0% | 43.8% | 112% | 118% |
田辺裕信 | 12-13-6-88/119 | 10.1% | 21.0% | 26.1% | 78% | 58% |
中山は他の距離、舞台でも横山武史騎手と戸崎圭太騎手は必ず上位にランクインしています。
2名とも乗鞍に恵まれているのは確かですが、戸崎騎手に至っては過去3年間で単勝回収率100%超えと馬券的にも旨味があります。
ルメール騎手が3番目で続きますが、これはルメール騎手にとってはかなり冴えない数字。
大外ぶん回しでも馬の勢いを殺さないで終いに賭けるデムーロ騎手は、率もいいですし、差し追い込み馬騎乗の際には開き直って乗ってくる印象。
展開が向けば突き抜けることもよくあるので、この舞台での差し馬に騎乗の際には要注意です。
そして特典的にこの舞台の穴騎手もご紹介。大野拓弥騎手と横山和生騎手です。
★大野拓弥騎手、横山和生騎手成績
騎手名 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
大野拓弥 | 12-9-11-91/123 | 9.8% | 17.1% | 26.0% | 115% | 99% |
横山和生 | 12-9-6-57/84 | 14.3% | 25.0% | 32.1% | 123% | 113% |
大野騎手は差してこその騎手ですが、その中でも展開を吟味して中団かそれより少し前で運べそうな馬に騎乗している際は期待値がかなり高めです。
一方で横山和生騎手は、この舞台で逃げ・先行した時の怖さ№1といっていいでしょう。
ただし唐突に逃げ作戦に出てみたりといった難しさもあり、読みづらさがあるのは確かです。
中山競馬場芝1600mコースの特徴:
・最後の直線は310mと短く、ゴール前には高低差2.4mの急坂。
・このコースでは内枠(1~4)が有利で、外枠の馬はコースロスが大きくなります。
成績上位の種牡馬:
・ディープインパクト産駒がトップで、瞬発力勝負に強い特徴があります。
・シルバーステート産駒も好成績を収めており、今後の活躍が期待されます。
成績上位の母父馬:
・ディープインパクトが母父としても優秀で、今後も安定した成績に期待。
・キングカメハメハやシンボリクリスエスなど、底力のある血統も好成績。
成績上位の騎手:
・横山武史と戸崎圭太が上位を占めており、特に戸崎圭太は馬券的にお買い得です。
・デムーロ騎手は差し追い込み馬の大外ぶん回しで注意。
・穴騎手は大野拓弥と横山和生の両名。