ディープインパクト産駒の良血で走る産駒は多いのですが、勝ち星より2〜3着のほうが多い「勝ち切れない」タイプで、単勝で狙える頑健な条件は現状見当たりません。
狙いは芝で前走3着以内に好走した馬と前走で先行できていた芝の馬を複勝・ワイドの軸にすること。逆にダート全般と東京、距離延長は割り引くのが基本になります。
シルバーステート産駒の成績と全体像
| 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 145-177-169-1850/2341 | 6.2% | 13.8% | 21.0% | 64% | 71% |
ディープインパクトの後継として人気を集める種牡馬で、七夕賞のセイウンハーデスや中山金杯のリカンカブールなど重賞勝ち馬を次々に出しています。ただしGI馬はまだ不在です。
着別度数をよく見ると、この血統の性格がはっきり出ています。
勝ち星145に対して2着が177、3着が169。勝ち切るより馬券圏内に流れ込む形が多く、人気になりやすい良血のわりに単勝回収率は64%と伸びません。
狙い方の中心は自然と3連系や複勝・ワイド中心になります。
シルバーステート産駒はダートを走る?|見かけの回収率に注意
| 馬場 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 芝 | 110-153-132-1297/1692 | 6.5% | 23.3% | 57% | 76% |
| ダート | 35-24-37-553/649 | 5.4% | 14.8% | 81% | 59% |
主戦場ははっきり芝です。
ダートは複勝率14.8%と芝より大きく落ち、複勝回収率も59%にとどまります。
ここで注意したいのが、ダートの見かけの回収率です。
ダート稍重の単勝回収率207%、
ダート1700〜1800mの141%といった派手な数字が出ますが、いずれも最高配当を1本除くと60%台に沈む、大穴頼みの見せかけです。
ダートの高回収率を根拠に買うのは危険で、基本は芝で狙う血統と考えるのがよさそうです。
シルバーステート産駒の買い方【狙い目2選】
単勝で買える頑健な条件が見つからないため、狙い目は複勝・ワイドの軸として使える2つに絞ります。
買い① 芝で前走3着以内だった馬
| 条件 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 芝×前走1〜3着 | 42-47-43-223/355 | 11.8% | 37.2% | 60% | 75% |
前走で馬券圏内に好走した芝の馬は、複勝率37.2%(産駒全体は21.0%)と続けて走ります。好走が34頭に散らばっており、特定の馬に頼った数字ではありません。
回収率が跳ねる条件ではないので妙味というより信頼度ですが、堅実に2〜3着を拾うこの血統の性格には、複勝やワイドの軸という使い方がいちばん噛み合います。
買い② 芝で前走先行(2〜4番手)していた馬
| 前走4角 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 逃げ(1番手) | 10-14-13-105/142 | 7.0% | 26.1% | 30% | 71% |
| 先行(2-4番手) | 34-57-39-325/455 | 7.5% | 28.6% | 69% | 82% |
| 中団(5-9番手) | 33-40-39-361/473 | 7.0% | 23.7% | 60% | 90% |
| 後方(10番手以下) | 15-16-18-283/332 | 4.5% | 14.8% | 71% | 63% |
脚質は前走で前に行けていた馬が堅実で、先行(2〜4番手)なら複勝率28.6%。後方一辺倒の馬は複勝率14.8%まで落ちるので、位置を取れるかは大事なチェックポイントです。
※ただし前で運べる馬でも、距離延長は苦手です。前走5番手以内からの芝の距離延長は単勝回収率17%と大きく沈むので、先行タイプは同距離か短縮のローテで狙うのが基本になります。
シルバーステート産駒の距離適性|芝1600〜2000mが中心
| 距離帯 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 芝1200m以下 | 18-31-23-278/350 | 5.1% | 20.6% | 45% | 74% |
| 芝1400-1600m | 37-59-48-447/591 | 6.3% | 24.4% | 50% | 77% |
| 芝1600-1800m | 45-54-61-511/671 | 6.7% | 23.8% | 77% | 68% |
| 芝1800-2000m | 43-48-49-448/588 | 7.3% | 23.8% | 76% | 79% |
| 芝2000-2200m | 25-37-23-257/342 | 7.3% | 24.9% | 46% | 93% |
距離はマイルから中距離まで幅広くこなしますが、中心は芝1600〜2000mです。勝率・回収率のバランスがいちばん良く、走る数もこの帯に集まっています。
芝2000〜2200mは勝ち切れないぶん複勝回収率93%と高めで、長めの距離ほど「2〜3着拾い」の性格が濃くなります。短距離は勝率5.1%と一段落ちます。
シルバーステート産駒のコース適性|中山・京都の芝が合う
| コース | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 中山芝 | 18-32-19-192/261 | 6.9% | 26.4% | 62% | 89% |
| 京都芝 | 18-22-19-177/236 | 7.6% | 25.0% | 60% | 85% |
| 福島芝 | 13-10-8-116/147 | 8.8% | 21.1% | 43% | 51% |
| 東京芝 | 12-24-19-204/259 | 4.6% | 21.2% | 34% | 55% |
コースでは中山と京都の芝が水準以上で、複勝回収率も85%を超えてきます。スタミナと馬力を問われる急坂・起伏のあるコースが合うようです。
対照的に東京芝は勝率4.6%・単勝回収率34%と苦戦しています。広いコースの瞬発力や時計勝負より、タフな流れで浮上する血統と覚えておきたいところです。
シルバーステート産駒は重馬場で走る?|やや上向くが過信は禁物
| 馬場 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 芝良 | 84-114-110-1042/1350 | 6.2% | 22.8% | 48% | 74% |
| 芝稍重 | 19-29-16-179/243 | 7.8% | 26.3% | 92% | 88% |
| 芝重・不良 | 7-10-6-76/99 | 7.1% | 23.2% | 86% | 69% |
雨で渋った芝は悪くありません。稍重で勝率・複勝率とも良馬場より上向き、パワーを問われる馬場で相対的に浮上します。
ただし単勝回収率92%は高配当が1本混ざった影響が大きく、除外すると50%まで下がります。道悪は「嫌わなくてよい」程度の加点にとどめ、買いの決め手にはしないのが無難です。
シルバーステート産駒は何歳が買い?|世代を問わずフラット
| 馬齢 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2歳 | 29-40-33-326/428 | 6.8% | 23.8% | 49% | 62% |
| 3歳 | 68-66-69-853/1056 | 6.4% | 19.2% | 80% | 67% |
| 4歳 | 29-41-30-338/438 | 6.6% | 22.8% | 50% | 79% |
| 5歳 | 15-19-16-221/271 | 5.5% | 18.5% | 48% | 84% |
| 6歳以上 | 4-11-21-112/148 | 2.7% | 24.3% | 57% | 86% |
2歳から5歳まで勝率は6%前後でほぼフラットです。
若くして出世して古馬で失速、という型ではなく、世代を問わず堅実に走ります。
6歳以上になると勝率2.7%まで下がりますが、複勝率は保っており、ここでも「勝ち切れないが馬券圏内には来る」という血統の性格が一貫しています。
シルバーステート産駒の消し条件
買い条件と同じく、出馬表の段階で判定できる「消し」をまとめます。
| 条件 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| ダート×距離短縮 | 7-6-10-150/173 | 4.0% | 13.3% | 19% | 49% |
| ダート×前走10番手以下 | 4-4-6-154/168 | 2.4% | 8.3% | 11% | 53% |
| 東京ダート | 2-3-4-83/92 | 2.2% | 9.8% | 15% | 47% |
| 芝×前走5番手以内×距離延長 | 6-17-15-108/146 | 4.1% | 26.0% | 17% | 90% |
消しはダートに集中しています。ダートの距離短縮(単勝回収率19%)と前走後方からのダート(同11%)は、ほぼ手が出せません。東京はダートも壊滅的です。
芝でも前で運べていた馬の距離延長は勝ち切れず、単勝妙味が消えます。ローテーションが延長方向の先行馬は、買うとしても複勝までにとどめたいところです。
シルバーステートのプロフィール
2013年生まれ、父ディープインパクト、母シルヴァースカヤ(母父シルヴァーホーク)。現役時代は5戦4勝。復帰後はオーストラリアトロフィーと垂水ステークスをタイレコードで圧勝しましたが、二度の屈腱炎に泣き、重賞に出走することなく引退した「未完の大器」です。全戦で手綱を取った福永祐一騎手が、のちにダービージョッキーとなってもなお「別格だった」と語り続けたエピソードは有名です。
2018年から優駿スタリオンステーションで種牡馬入り。手頃な種付料で始まりながら初年度から人気を集め、産駒デビュー後は種付料600万円まで上昇しました(現在は350万円)。エエヤンやセイウンハーデスなど重賞馬を出し、GI馬の誕生が待たれる存在です。
シルバーステートの血統構成
父:ディープインパクト、母:シルヴァースカヤ、母父:シルヴァーホーク。母はフランスの重賞を2勝し、半兄には豪GI馬セヴィルがいる欧州の名牝系です。母父シルヴァーホークはロベルト系で、スタミナと馬力を補給しています。
ディープインパクト直仔らしい素軽さより、ロベルト系由来の粘り強さが前面に出た構成で、産駒が急坂の中山や起伏のある京都で走り、瞬発力勝負の東京で伸びを欠くのはこの血の性格と合っています。
代表産駒① セイウンハーデス
七夕賞とエプソムカップを制した中距離の実力馬です。2026年の安田記念でも4着に健闘しており、産駒のGI初制覇にいちばん近い位置で走り続けています。
代表産駒② エエヤン
ニュージーランドトロフィーを制した3歳マイル路線の重賞馬です。産駒として最初期に重賞を勝ち、シルバーステートの名を高めた一頭になります。
代表産駒③ ウォーターナビレラ
ファンタジーステークスを勝ち、桜花賞2着・阪神ジュベナイルフィリーズ3着と牝馬クラシック戦線を沸かせました。すでに戦列を離れていますが、産駒の牝馬でも一線級が出ることを示した存在です。
代表産駒④ リカンカブール
中山金杯を制したハンデ戦の巧者です。得意の中山で結果を出しており、この血統の「中山向き」を体現する一頭といえます。
まとめ:シルバーステート産駒の買い方
- 勝145に対して2着177・3着169の「勝ち切れない良血」。単勝で買える頑健な条件は現状なし
- 狙いは複勝・ワイドの軸。芝×前走3着以内(複勝率37.2%)と芝×前走先行(同28.6%)
- 距離は芝1600〜2000m、コースは中山・京都の芝。東京は芝ダートとも苦手
- 道悪はやや上向く程度。世代はフラットで6歳以上のみ割引
- ダート全般(見かけの高回収率は大穴頼み)・ダートの距離短縮・前走後方のダート・先行馬の距離延長は消し
良血ゆえに人気になりやすく、単勝で追いかけると妙味の出ない血統です。芝の中距離で、前走好走馬・先行馬を複勝の軸に据えて、ダートと東京を疑う。この線引きが、この血統との付き合い方になります。GI馬が出れば評価も変わってくるはずなので、変化があればそのつど更新していきます。予想の際にはぜひ、本記事のデータを参考にしてみてください。
出典:TARGET frontier JV(集計期間 2023.7.29〜2026.7.19、JRA平地)




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